もしもし検定過去問:第三十一問「提出された履歴書の取り扱い」

更新日:2022.04.27スタッフブログ

私服で面接に来た男性

「もしもし検定の過去問を電話代行サービス(株)のオペレーターが解説」のコラム、第三十一回目となります。先月は「真夏企画」として上位級の「1・2級」の問題を取り上げさせて頂きました。皆様は解くことができたでしょうか。少々、振り返らせていただくと少し偏りが過ぎたようです。あまり1級の問題が出題されず、ほとんどが2級となってしまいました。もう少しバランスを考えて出題させて頂ければと、今更ながら反省しております。今回は、第三十一、もしもし検定過去問題を出題、解説いたします

▼もしもし検定の過去問題31

設問

A社では、会社の採用面接に先立って、写真が貼付された履歴書の提出が求められています。この履歴書の取扱いについて正しいものを、次の中から1つ選びなさい。

  1. 面接で不採用になったBさんから、提出した履歴書の返却が求められれば、個人情報保護法に基づいて、返却すべきである。
  2. 面接で不採用となったBさんだけではなく、採用となった応募者にも、その方から返却が求められた場合には、提出した履歴書は個人情報保護法に基づいて、返却すべきである。
  3. 写真を外せば、履歴書は個人情報の対象とならない。
  4. 履歴書は個人情報であるが、履歴書そのものの返却については、個人情報保護法で規定されていないので、履歴書の返却をすることは会社の判断に任されている。

公益財団法人電信電話ユーザー協会(編)(2013年)
『電話応対技能検定(もしもし検定)3・4級公式問題集』(日本経済新聞出版社)

問題へのアプローチを電話代行のオペレーターが解説

就職活動をしている学生や、転職などを考えている社会人など、多くの人が自分のこれまでの履歴をしっかりと伝えるべく履歴書を記載して提出します。この履歴書には、住所や氏名だけでなく、自分のこれまでの経緯も記載されているため、個人情報の集まりとも言えるものです。適切な取り扱いが必要とされます。

しかし、その履歴書は自分の意志にて会社へと送付した訳ですから、その取扱に関しては、その会社へと譲渡されていると考えられなくもないかと思います。1と2、そして4で重要となるのが返却の要求が認められるのかどうかです。この点はしっかりと覚えて置くようにしましょう。

もしもし検定の解答

正解:4

電話代行のオペレーターによる徹底解説

個人情報の取り扱いは、厳格化されています。子どもの個人情報が名簿業者へと流れてしまって、大きなニュースとなりましたが、その取り扱いについて一歩でも間違うと、大きな話題となり企業の経営にすら影響がでるご時世です(上記の事件によって、一時的に大きく株価が下がったようです)。そのため、電話応対する側も個人情報の取り扱いに注意が必要になってきます。

ここでの問題は、就職のために写真付きの履歴書を送付した後の対応に関してです。アプローチでも書いたように返却の要求が認められる権利なのかどうか。それがこの問題の重要なファクターとなってきます。企業側に「返却の義務」はあるのでしょうか?

実は、返却義務はありません。しかし、企業には個人情報受け取ったことによって個人情報を保護する義務が生じるのです。

今回の場合、BさんからA社へと個人情報の譲渡が行われたことになり、A社から返却する義務はありませんが、Bさんの個人情報を保護する義務が発生します。そのため、破棄するときには、個人情報を保護する要件を満たす必要があります。是非とも取り扱いには注意してください。

選択肢へと戻らせて頂くと、選択肢1と2は、返却する義務がないため、間違いとなります。選択肢3は顔写真がなくても、書かれている履歴は個人情報です。こちらも間違いです。よって、正解は選択肢4となります。「返却の義務」についてしっかりと覚えておけば、問題とならないと思います。

併せて読みたいオペレーター推奨のもしもし検定過去問

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