もしもし検定過去問:第五十三問「伝える為の話し方」
更新日:2022.04.27スタッフブログ「もしもし検定の過去問を電話代行サービス(株)のオペレーターが解説」のコラム、第五十三回目となります。今回、紹介する問題は日本語の問題区分に含まれるもので、日本語の使い方について問題が出されています。日本語を使って競われたのが、以前にも紹介した日本電信電話ユーザ協会が行っている「電話応対コンクール」です。
今年開催したので53回目。その入賞者が決まったそうです。「電話応対コンクール」のサイトにて公開されていますので、そちらを閲覧してみてください。今回、驚いたのが「佐川急便株式会社」さんです。「佐川急便」所属の社員が多く入賞されており、その会社としての力の入れようがうかがえます。気になる優勝者に関しては、「電話応対コンクール」のサイトから確認してください。
▼もしもし検定の過去問題53
設問
電話による営業や打ち合わせ、説明などのビジネスの場面で、話の内容が伝わりやすいように、話し手自身が気をつけることは何ですか。ふさわしくないと思うものを、次の中から1つ選びなさい。
- 声で伝える話しことばは、文字ことばと違って話の全体が見えにくいので、詳しい話から入りすぎていないかなど、話す順序に気をつける。
- 内容を整理してわかりやすい組み立てになっているかに気をつける。
- 普段使っていることばを極力あらたまった表現に直し、専門用語や漢語、それにカタカナ語などを多く使い、体裁を整える。
- 文書で伝えるのではないから、声や発音、速度や間(ポーズ)、抑揚など音声的な面もおろそかにしない。
公益財団法人電信電話ユーザー協会(編)(2013年)
『電話応対技能検定(もしもし検定)3・4級公式問題集』(日本経済新聞出版社)
問題へのアプローチを解説
今回の問題は、電話という音声だけでのコミュニケーションにとってとても重要であり、意識をしておかなければならない問題となります。あまりに気にせず、友人たちと会話するように対応していると、数字の間違いや商品番号の控えミスなど、様々なトラブルが発生しかねません。しっかりと電話で応対する場合には、声だけの対応であり伝えたい内容に関して、全てを伝えるのではなく重要な部分をかいつまんで話したり手短に言葉をまとめたり、様々な方法で対応しています。
もしもし検定の解答
正解:3
電話代行のオペレーターによる徹底解説
アプローチでも書いたように、今回の問題は音声だけの電話での状況。通常のように対面して行う営業活動や打ち合わせなどと同じような感じで望んでいては、伝えたいことが全て伝わらず、成果が乏しいことがあります。電話営業などでなかなか業績を挙げられないのも、こういう部分の理解が乏しく対応できてないからだと考えられます。それではそれぞれの選択肢を見て行きましょう。
1.声で伝える話しことばは、文字ことばと違って話の全体が見えにくいので、詳しい話から入りすぎていないかなど、話す順序に気をつける。
これは正しい。順を追って紹介するのは良いのですが、だらだらと長い前説を聞いていると伝えたい情報が伝わる前に、相手を混乱させてしまいます。まず簡潔に結論と全体像をしっかり伝えておきましょう。
2.内容を整理してわかりやすい組み立てになっているかに気をつける。
これも正しい。論理的にまとまっていると、受け側にもそれがすんなりと理解することができ、次点の問題へと取り組む際につまづきが少なくてすみます。
3.普段使っていることばを極力あらたまった表現に直し、専門用語や漢語、それにカタカナ語などを多く使い、体裁を整える。
これが誤り。専門用語、漢語、カタカナ語など、聞き馴染みがない言葉を使われると、受け側がその言葉を理解しようとするため、そこで思考がストップしてしまいます。
4.文書で伝えるのではないから、声や発音、速度や間(ポーズ)、抑揚など音声的な面もおろそかにしない。
これも正しい。声の表情と呼ばれる部分で、感情豊かに話すことで相手にこちらの思いが伝わる場合があります。事務的に行う営業よりも、感情豊かに訴えかける営業の方が印象に残るのと同じです。
電話は相手と自分とのコミュニケーションです。そこの部分に使えるツールというのは「声」だけしかありません。なので、コミュニケーションを取る際には最大限、努力を行う必要があり、その努力を行うことこそが、相手への気遣いである。そう考える訳です。そう考えるからこそ、努力を続ける企業でありたいと「電話代行サービス株式会社」は考えています。
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