「少々お待ちください」を好印象に!電話対応の3原則

更新日:2026.02.04 / 公開日:2026.02.11ビジネス豆知識

「少々お待ちください」を好印象に!電話対応の3原則

電話対応の中で、つい無意識に使っている「少々お待ちください」。実はこの一言が、相手に与える印象を大きく左右していることをご存じでしょうか。言い方次第では丁寧で安心感のある対応になる一方、間の取り方や声のトーンを誤ると「雑」「冷たい」と受け取られてしまうことも少なくありません。とくに取り次ぎや保留、クレーム対応では、その数秒が信頼を分ける分岐点になります。本記事では、「少々お待ちください」をただの定型句で終わらせず、好印象につなげるための電話対応3原則を解説します。敬語としての正しさはもちろん、自然で感じのよい言い換え、NG例、英語や外線・クレーム対応まで、現場ですぐ使える表現とスクリプトをまとめました。

電話で「少々お待ちください」を好印象にする3原則

電話で「少々お待ちください」を好印象にする3原則

電話対応で好印象を与える「少々お待ちください」のポイントは、理由と時間を添え、クッション言葉で依頼し、無音の時間を作らないことです。この3つを意識するだけで、同じ言葉でも受け取られ方は大きく変わります。逆にいえば、どれか一つでも欠けると「待たされた」「雑に扱われた」という印象につながりやすくなるのが電話対応の難しさです。ここでは、取り次ぎや保留、クレーム対応でも安心して使える、実践的な3原則を解説します。

原則①:理由+時間の目安を添える

「少々お待ちください」だけを伝えられると、相手は“何のために”“どれくらい待つのか”が分からず、不安を感じやすくなります。好印象にするためには、簡単な理由とおおよその時間を添えることが重要です。

たとえば「担当者を確認いたしますので、少々お待ちください」というだけでも印象は改善します。しかしさらに「1分ほどお時間をいただいてもよろしいでしょうか」と続けることで、相手は安心して待つことができます。正確な時間でなくても構いません。「少し」「1~2分ほど」といった目安があるだけで、電話口のストレスは大きく軽減されます。

原則②:クッション言葉+依頼形で伝える

「少々お待ちください」は命令ではありませんが、言い切りの形になるため、状況によっては事務的・高圧的に聞こえることがあります。そこで効果的なのが、クッション言葉と依頼形を組み合わせる方法です。

まず、「恐れ入りますが」「お手数をおかけしますが」といったクッション言葉を添えましょう。その後、「お待ちいただけますでしょうか」「お時間を頂戴してもよろしいでしょうか」と依頼形にするだけで、柔らかさと丁寧さが一気に増します。とくにクレーム対応や外線対応では、この一手間が相手の感情を落ち着かせる役割を果たします。

原則③:無音を作らない(3秒ルール)

保留前後や取り次ぎの際にもっとも避けたいのが、何も聞こえない“無音の時間”です。電話では、3秒以上の無音が続くと「切られたのでは?」「放置されている?」と相手に不安を与えてしまいます。

そのため、保留に入る前には必ず一言添えることが大切です。「それでは、少々お待ちくださいませ」と伝えてから保留に入りましょう。または、操作中に間が空きそうな場合は「ただいま確認しておりますので、今しばらくお待ちください」と声をかけるだけでも印象は大きく変わります。無音を作らない意識こそが、電話対応の丁寧さを支える基本です。

【場面別】「少々お待ちください」の正しい言い換え例

【場面別】「少々お待ちください」の正しい言い換え例

「少々お待ちください」は便利な表現ですが、どんな場面でも同じ伝え方をしてしまうと、相手の状況や感情に寄り添えていない印象を与えてしまうことがあります。ここでは、よくある電話シーン別に、すぐに使えて好印象につながる言い換え例をご紹介します。

取り次ぎ・確認で少し待たせる場合

担当者の在席確認や資料の確認など、短時間だけ待ってもらう場面では、理由を簡潔に伝えつつ、軽く時間の目安を添えるのがポイントです。

  • 「担当者に確認いたしますので、1分ほどお待ちいただけますでしょうか」
  • 「内容を確認いたしますので、恐れ入りますが少々お時間をいただいてもよろしいでしょうか」

相手に“何をしている時間なのか”が伝わるだけで、待たされている印象は和らぎます。

保留ボタンを押す前後の正解フレーズ

保留に入る前後は、もっとも不安を与えやすいタイミングです。必ずワンクッション置いてから保留に入るようにしましょう。

  • 「それでは、担当者におつなぎいたしますので、少々お待ちくださいませ」
  • 「ただいまお調べいたしますので、恐れ入りますが少々お待ちください」

保留から戻る際は、「お待たせいたしました」「お待ちいただき、ありがとうございます」と一言添えることで、丁寧さと安心感が生まれます。

目上・取引先への丁寧表現

目上の方や取引先に対しては、より柔らかく、依頼形を意識した表現が適しています。

  • 「恐れ入りますが、担当者を確認いたしますので、少々お待ちいただけますでしょうか」
  • 「ただいま確認いたしますので、少しお時間を頂戴してもよろしいでしょうか」

敬語として正しいだけでなく、相手を立てる言い回しを選ぶことが信頼感につながります。

クレーム・焦っている相手の場合

クレーム対応や、相手が急いでいる様子のときは、まず共感を示したうえで待ち時間を伝えることが重要です。

  • 「お急ぎのところ恐れ入ります。すぐに確認いたしますので、30秒ほどお待ちいただけますでしょうか」
  • 「ご不便をおかけして申し訳ございません。内容を確認いたしますので、少々お時間をいただいてもよろしいでしょうか」

いきなり「少々お待ちください」というのではなく、相手の気持ちに触れてから伝えることで、対応全体の印象が大きく変わります。

電話でやってはいけない「少々お待ちください」NG例

「少々お待ちください」は正しい敬語ですが、使い方を間違えると一気に印象を悪くしてしまいます。とくに電話では、相手の表情が見えない分、言葉の選び方や間の取り方がダイレクトに伝わるため注意が必要です。ここでは、無意識にやってしまいがちなNG例を取り上げながら、なぜ印象が悪くなるのかを解説します。

NG①「少々お待ちください」だけ伝えて無音

電話でやってはいけない「少々お待ちください」NG例

「少々お待ちください」といった直後に無言になってしまう対応は、相手に強い不安を与えます。保留に入ったのか、操作中なのか、通話が切れたのか分からず、相手は状況を把握できません。

電話対応では、数秒の沈黙でも「放置された」という印象につながりやすいため、必ず保留に入ることを伝える、または操作中である旨を一言添える必要があります。

NG② 語尾が強い・命令調

同じ「少々お待ちください」でも、語尾が強かったり早口だったりすると、命令しているように聞こえてしまいます。「少々お待ちください!」と語尾が下がる言い方は、相手によっては高圧的に感じられることもあります。電話では内容以上にトーンが印象を左右するため、語尾をやや上げて柔らかくいう、依頼形に言い換えるといった配慮が欠かせません。

NG③ 長時間放置(1分以上)

保留にしたまま1分以上戻らない対応は、たとえ理由があっても不満を生みやすい行為です。相手は「どれくらい待てばいいのか」「忘れられているのではないか」と感じてしまいます。長引きそうな場合は、一度保留を解除して状況を伝えることが大切です。こまめな声かけがあるかどうかで、同じ待ち時間でも受け取られ方は大きく変わります。

電話対応「少々お待ちください」のよくある質問

電話対応「少々お待ちください」のよくある質問

「少々お待ちください」は日常的に使う表現だからこそ、「この言い方で合っているのかな」「失礼になっていないかな」と不安になる人も多いものです。ここでは、電話対応でとくによく聞かれる疑問をピックアップし、結論がすぐ分かる形で分かりやすく解説します。

Q. 電話での「少々お待ちくださいませ」は間違いですか?

A. 間違いではありません。二重敬語にも当たらない正しい敬語です。「ませ」を付けることで丁寧さは増すため、接客や対面対応でも自然な表現として使われています。ただし電話対応では、簡潔で聞き取りやすい「少々お待ちください」のほうが実務上は使いやすく、より適切とされています。

Q. 電話でどのくらい「少々お待ちください」といっていい?

A. 目安は30秒以内です。短時間であれば、そのまま保留で問題ありませんが、1分以上かかりそうな場合は、一度保留を解除して状況を説明するのが理想です。待ち時間の長さよりも、途中で一言フォローがあるかどうかが印象を左右します。

Q. 電話で「少々お待ちください」の英語での言い方は?

A. 基本的な表現だけ覚えておけば十分です。

  • Just a moment, please.
  • Please hold.

より丁寧に伝えたい場合は、

  • Could you hold for a moment, please?
  • I’ll be right with you.

が使えます。

保留に入るときは、

  • Please hold the line.
  • I’ll put you on hold for a moment.

と伝えれば問題ありません。英語が苦手でも、このフレーズだけ押さえておけば、電話口で慌てず対応できます。

まとめ

「少々お待ちください」は、電話対応の中ではほんの一言に過ぎません。しかし、その前後に理由を添えるか、無音の時間を作らないかといった小さな配慮の積み重ねが、相手の安心感や会社への信頼を大きく左右します。丁寧な言葉遣いは、特別なスキルではなく、意識次第で誰でも身につけられるものです。

とはいえ、電話対応の質を社内全体で均一に保つのは簡単ではありません。担当者ごとの対応にばらつきが出たり、業務に追われて十分な配慮が行き届かなくなったりすることもあるでしょう。もし、電話対応の品質を底上げしたい、あるいは重要な窓口対応をプロに任せたいと考えるなら、電話代行という選択肢を検討するのも一つの方法です。たった一言の配慮を確実に届ける体制づくりが、結果として企業の信頼を守ることにつながります。

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