今注目のライブコマースとは？仕組みとメリット

更新日：2023.01.27スタッフブログ

ライブコマースは、ライブ動画を配信するなかでECサイトの商品・サービスを紹介する方法です。動画配信は、サイトで扱っている商品・サービスの情報を分かりやすく伝えられる特徴があります。また、配信中に視聴者とコミュニケーションを取れるため、販売促進にも効果を発揮するでしょう。そこで今回は、ライブコマースの仕組みやサイト運営で活用するメリットなどをご紹介します。

1 ライブコマースとは
2 ライブコマースがもたらすメリット
3 ライブコマースで成功するポイント
4 この記事を読まれている方へのオススメ

ライブコマースとは

ライブコマースは、ECサイトで商品・サービスの案内にライブ配信を用いる販売方法です。以下では、ライブコマースの仕組みやサイト運営者から注目される理由をご紹介します。

ライブコマースの仕組み

ライブコマースは、ECサイトが商品・サービスの詳細についてライブ配信で案内する仕組みです。従来、ECサイトが商品・サービスを紹介する時はホームページに対象品の写真を掲載して説明文を添える形式が主流でした。写真は細かい部分が見えにくく、文章を添えても詳しく説明するのは難しくなります。

ライブ配信を用いるライブコマースは、動画を流しながら商品・サービスを案内するスタイルです。動画は商品を使いながら使用方法や性能を口頭で伝えられるため、写真と説明文より対象品の魅力などを分かりやすく案内できる特徴があります。さらにライブコマースは、動画の配信中に視聴者から質問・コメントがあるとリアルタイムで答えられる点も特徴です。

サイト運営者に注目される理由

ライブコマースがサイト運営者に注目される主な理由は、視聴者とコミュニケーションを取りやすく商品・サービスの購入につながる可能性が高いためです。かつてECサイトは、顧客から質問を受けても即座に回答できないケースが多く見られました。回答を返信するまでに時間がかかり、顧客離れを招くことも少なくなかったといわれています。

それに対しライブコマースは商品・サービスの案内動画をライブ配信するため、視聴者とリアルタイムでコミュニケーションを取ることが可能です。質問やコメントがあれば、その場で回答できます。質問を受けてから回答するまでに時間がかからず視聴者の疑問を直ちに解消できるため、商品・サービスの購入につながりやすい傾向があります。

ライブコマースの現状

現在、ライブコマースは海外で市場規模が拡大する流れにあり、国内の注目度も上昇している状況です。ライブコマースで大きく成功した代表例としては、中国が挙げられます。同国のライブコマースで商品を購入した消費者の数は2020年6月時点で3億人を超えたといわれています。

近年は、国内でもライブコマースに対する注目度が上がってきました。実際にビジネスシーンで浸透し始めた時期は、2017年頃からです。マーケティング関係の研究機関が2021年に実施した調査によれば、国内の認知度は約4割と報告されています。

現在の普及率は高いといえませんが、視聴者とコミュニケーションを取りやすい特徴を活かせば将来的に市場が成長する可能性は低くないと見込まれています。

ライブコマースがもたらすメリット

ライブコマースがECサイトにもたらすメリットは、視聴者の疑問をふまえ商品・サービスを案内できるところです。また、案内対象の特徴や魅力を伝えやすい長所もあります。以下では、ライブコマースに期待できるメリットの概要をご紹介します。

視聴者の疑問をふまえ商品・サービスを案内できる

視聴者の疑問をふまえ商品・サービスを案内できるところは、ライブコマース特有といえるメリットです。ライブコマースと同様に動画を用いて商品・サービスを案内する代表例には、テレビの通販番組があります。通販番組は出演者が台本通りに話を進めるケースが多く、視聴者に向けて一方的に情報提供するパターンが一般的です。

それに対しライブコマースは、視聴者の疑問を受け付けながら商品・サービスを案内する方式です。視聴者に「商品の色は選べるか？」と聞かれた場合、質問されたタイミングに合わせカラーバリエーションを紹介できます。商品・サービスをライブ配信で案内すれば視聴者の疑問を即座に解決できるため、質問した視聴者に満足してもらえる可能性は高くなります。

案内対象の特徴や魅力を伝えやすい

ECサイトがライブコマースを活用した場合、案内する商品・サービスの特徴や魅力が伝えやすくなる点もメリットの一つです。

これまでECサイトで販売品を案内する方法は写真と説明文が中心であり、案内対象の特徴などを伝えにくい難点がありました。購入者は注文する前に商品を手に取れないため、購入品が手元に届いてから問題が発覚するトラブルも多発しています。

ライブコマースは、商品・サービスの情報を動画で案内できる方法です。リアルタイム配信で商品を使いながら紹介すれば、案内対象の性能の高さや使い勝手のよさを視聴者に分かりやすく伝えられます。ライブコマースは案内対象の使用状況を伝えやすい傾向があり、写真と説明文より視聴者の興味を呼び起こせると期待できます。

視聴者と信頼関係を築くのにも効果的

商品・サービスをライブ配信で案内するライブコマースは、ECサイトが視聴者と信頼関係を築くのにも効果的です。

ECサイトが写真と説明文で販売品を紹介する方法は詳しい情報を伝えにくく、以前からサイト運営者の悩みの種でした。顧客は購入前に実物を見られないため、商品の到着後に「イメージと違う」との理由で購入をキャンセルするケースも目立ちます。

ライブコマースは、動画で販売品の外見や使用方法を細部にわたり撮影することが可能です。視聴者に「商品の裏面を見たい」と求められた時も、要望に応えるのは難しくありません。ライブ配信は視聴者の声を反映しながら商品・サービスを案内できるため、販売後のトラブルを招きにくく視聴者と信頼関係を築きやすくなります。

ライブコマースで成功するポイント

ライブコマースで成功するには、ライブ動画の配信者・出演者と視聴者とのコミュニケーションを深めることなどが大切です。以下では、動画の配信中に心がけたいポイントをご紹介します

視聴者とのコミュニケーションを深める

動画の配信者・出演者が視聴者とコミュニケーションを深めることは、ライブコマースを成功するうえで大切なポイントです。

ライブコマースは、動画の配信中に視聴者とリアルタイムで交流できる点が写真・説明文による商品紹介などと異なる特徴に挙げられます。この特徴を活かすには、配信者・出演者と視聴者とのコミュニケーションを深めることが大切になります。

多くの視聴者にライブ動画を見てもらうには、配信日時の事前告知も怠れません。あらかじめ配信日時を幅広く告知して大勢の視聴者を集められた場合、配信中のコミュニケーションは活性化すると期待できます。

視聴者からの質問は見逃さない

動画のライブ配信でコミュニケーションを深めるには、視聴者からの質問を見逃さない姿勢が不可欠です。ライブコマースでは、視聴者からの質問がコミュニケーションを開始するきっかけになります。こまめに質問をチェックすれば、視聴者とコミュニケーションを深める機会は増えると考えられます。より多くの質問を受け付けるには、ライブ配信に慣れた人材を動画の配信者や出演者に起用することも大切です。

視聴者に楽しんでもらう工夫も重要

ECサイトがライブコマースを実施する時は、視聴者に動画を楽しんでもらう工夫も重要です。ライブコマースはECサイトの商品・サービスを案内する方法ですが、動画配信はテレビ番組と同じく娯楽的な要素もあります。視聴者の好奇心や購買意欲を刺激するためにも、動画を楽しんでもらう工夫は必要です。今後、ライブコマースを活用する予定があれば、以上のポイントを意識しながら動画配信することをおすすめします。