送別会のスピーチやあいさつの言葉、お礼の方法
更新日:2024.04.01スタッフブログ退職される方や移動される方など、お世話になった方を送り出すために開催されるのが送別会です。今回は、異動・転勤・退職・定年などで開かれる送別会のビジネスマナーについてご紹介します。大切な会ですから、基本的な流れやマナーをしっかり把握し、感謝の気持ちを伝えられる様にしましょう。
適切なあいさつを身に付けよう
送別会の基本的な進行
送別会の司会進行を頼まれた場合は、事前の準備が大切です。送別会の基本的な流れと、それぞれの注意点などをご紹介します。
1.開会宣言
予定の時間になり、全員集まっていなくても人数が半数以上そろっている様でしたら開始します。基本的に時間厳守で進めましょう。
2.開会のあいさつ
乾杯の前に、開会のあいさつを行います。基本的には、参加者の中で一番役職の高い方にお願いすることになります。
3.乾杯
乾杯の音頭を行うのは、主賓の直属の上司などが望ましいのですが、こうした場でのあいさつや盛り上げるのが得意でない方でしたら、司会が引き受けた方が喜ばれる場合もあります。
4.食事・歓談
乾杯が済んだら、素早く食事・歓談に移りましょう。始まりの堅苦しい雰囲気をずるずると引き延ばすのはよくありません。
5.贈る言葉
主賓がもっともお世話になっていた方や、一番関わりが深かった方などにお願いしましょう。歓談から30分くらいを目安にこの流れに入るのが望ましいといえます。
6.退職(転出)される方からの言葉
送られる方からも一言頂きましょう。
7.締めのあいさつ(万歳三唱など)
送別会を締める重要なあいさつになりますから、会場内で2番目に役職の高い方にお願いしましょう。
8.閉会宣言
お酒が入っているため、参加者の足も重くなっていることが予想されます。締めのあいさつが済んだら、速やかに会場を後にする様促しましょう。
送別会の基本的な流れはこの様になっていますが、この中で司会者に求められる案内は、「開会宣言」と「閉会宣言」のふたつのみです。他は、時間や流れに沿って次の題目をアナウンスしたり、それぞれ言葉を述べる方を紹介したりするだけですから、緊張せず気楽に臨みましょう。
時間が限られている場合がほとんどでしょうから、時間配分には気をつけて進行する様にしましょう。時間が足りなくなってあいさつが中途半端になってしまっては、感動も半減してしまいかねません。
また、間違っても送られる方から会費を徴収しない様に注意しましょう。送られる本人は当日の主役であり、まさにその人のための送別会です。すてきな思い出として受け取ってもらうために、会費は回りの方々で負担する様にして下さい。
スピーチマナー
送迎会などのスピーチは、伝えたいことを短くまとめることが大切です。また、送られる方が目上の人の場合、「ご苦労さまです」「お疲れさまです」などの言葉は避けましょう。これは本来、目上の人が目下の人に対して使うねぎらいの言葉です。「ありがとうございます(ました)」「お世話になりました」「ご定年おめでとうございます」などの言葉を使いましょう。
ちなみに、つい使ってしまいがちな「お世話さまです」は「お世話さまでございます」の省略言葉です。使用する際は、場をわきまえて正しく使用しましょう。
送別会でのスピーチは、自分のことについて話すのではなく、主役である送られる方にスポットを当てて話すのがマナーです。いろんな思い出や、その方の人間性などを盛り込んだスピーチだと、本人もうれしい気持ちになりますし、会場内も感動の雰囲気に包まれるでしょう。
また、「転職してしまうのが残念でならない」などの未練がましい言葉、あるいは職場での失敗談は、門出を祝う場面にはふさわしくありません。明らかな左遷の場合でも「人事異動」という言葉に置き換えるなど、前向きで肯定的な言葉を選んで話す様にしましょう。
あいさつやお礼の言葉の例文
通常の転勤や移動については、「ご栄転おめでとうございます」が無難です。転職されることが分かっている場合は「新しい職場に行っても、お体に気をつけてご活躍下さい」など激励の言葉を述べ、退職の理由が伏せられている場合は「どうかこれからもお体に気をつけてご活躍下さい」など、簡潔に述べるにとどめましょう。
送る言葉の例文をいくつかご紹介します。
- ○年間、本当にお世話になりました。
- まだまだ教えていただきたいこと、学びたいことがたくさんある様な気がしてなりません。
- ○○さんと過ごした時間は、私にとって大きな財産です。
- 先輩たちが残して下さった業績を大切にし、次の世代へと伝えていきたいと思います。
- ○○さんがいなくなって寂しいですが、○○さんの様にみんなに元気を与えられる様に頑張ります!
- これまでのさまざまなご功労に敬意を表し、感謝を申し上げるとともに、今後のご活躍とご健勝をお祈りいたします。
別れの場面には、送られる側も送る側も寂しさはつきものです。寂しい気持ちは抑え、感謝の気持ちを前面に出し、前向きな言葉で送り出しましょう。なお、例文集をそのまま使った感じのあいさつや贈る言葉は面白みがなく、社交辞令で話している様に聞こえてしまいます。思い出のエピソードなどを盛り込み、自然な表現で自分の気持ちを伝えて下さい。
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