弁護士への法律相談!事務所選びのポイント
更新日:2023.04.13業界関連情報初めての法律トラブルに直面してしまった時、友人や知人に弁護士がいれば安心して相談することができるでしょう。しかし、何の当てもなかった場合はどの様にして弁護士を探せばいいのでしょうか?依頼する弁護士は、広告や知名度などのイメージで選ばず、個別レベルでしっかり調べて選びましょう。今回は、弁護士の探し方や、紹介を受けた弁護士が信頼に値する弁護士かどうかの見分け方・考え方のポイントをご紹介します。
目次
依頼する弁護士の探し方
弁護士の探し方と、それぞれのメリット・デメリットをご紹介します。それぞれのポイントを踏まえて、自分に合った探し方を検討して下さい。
知人に紹介してもらう
信頼できる知人に弁護士を紹介してもらえれば、安心できるうえ探す手間も省けます。弁護士は法律による受任義務がなく、紹介者がいない場合は受任しない弁護士も多いといわれます。知人の紹介ということで安心感がある一方、もし紹介を受けた弁護士との相性が悪かった場合、断りづらいという欠点もあります。
弁護士会で紹介してもらう
各弁護士会は、30分5000円前後で有料の法律相談を行っています。紹介を受けるためには基本的に弁護士会まで足を運ぶ必要があり、窓口での対応時間も決まっているため、仕事をしながら探す場合などは難しいかもしれません。ただ、紹介された弁護士に不満がある場合は、紹介先に連絡を入れれば担当を変えてもらえるなどの利点もあります。
法テラスで紹介してもらう
法テラスでは、経済的に余裕がない方などを対象に、一定の条件のもと無料相談や弁護士費用の立て替えなどしてサポートしています。ただし、依頼できる弁護士が法テラスのスタッフ弁護士か登録している弁護士に限られてしまうため、条件に合う弁護士が存在しない可能性もあります。
インターネットで探す
手間でなければ、信頼できる弁護士を自力で探すこともできます。以前、弁護士は広告を打てず弁護士にとっても依頼人にとっても不便を強いられていましたが、2000年10月1日以降は弁護士も広告が出せる様になりました。WEB上で詳しい弁護士情報や取り扱い事件の情報を公開している弁護士会もあるため、手軽に探しやすくなっています。
弁護士を選ぶポイント
弁護士全員が親身に話を聞いてくれる誠実な方ばかりかといえば、そうとは限りません。納得のいく結果を出すためにも、まずは弁護士選びから慎重に行いましょう。弁護士選びに失敗しないためのポイントをいくつかご紹介します。
信頼できるかどうか
依頼する弁護士が信頼に値するかどうかは、弁護士選びにもっとも大切なことといえます。自分の思いを正確に理解してもらうためには、プライベートな内容もすべて話さなくてはいけません。極端な話、「この弁護士に任せても駄目なら諦めよう」と思えるくらい信頼できる弁護士を選びましょう。
相談したい分野の実績
弁護士は、国内最難関ともいわれている司法試験を合格するほど優秀な方ばかりですが、弁護士だからといってすべての分野の相談をこなせるかと思ったら大間違いです。弁護士一人ひとりに得意分野や専門分野があるということを理解し、相談したい分野の実績が確かな弁護士を選びましょう。
対応のはやさ
対応のはやさは優先してもらっている証と捉えても良いでしょう。常に忙しそうで連絡が取れない弁護士は、いくつも案件を抱えている可能性があるため、避けたほうが無難です。連絡の取りやすさや迅速な対応は、信頼関係にも結び付きます。実際にメールや電話をして、どんな対応をしてくれるのかを確認してから判断しても良いでしょう。
費用
弁護士費用がどの様な根拠に基づいて決定しているかを、こちらが納得できるまで分かりやすく説明してくれるかどうかも見ておきましょう。弁護士費用は高い安いで良し悪しが決まるとは考えにくいものです。依頼者側としては、できるだけ費用を抑えたいところでしょうが、費用は事案の難易度や処理量の多さで高く設定せざるを得ないこともあります。大切なのは、どうしてその金額設定になったのかをうやむやにせず、きちんとした理由を説明してくれるかどうかです。
立地
依頼を決めたら電話やメールだけの連絡ではなく、直接事務所に足を運ぶことになることも念頭に置いておきましょう。訴訟となった場合などは、弁護士との話し合いが何度も必要になるため、弁護士事務所の立地も気にするべきポイントといえます。
話しやすさ、相性のよさ
その弁護士がどんなに実力があったとしても、自分と相性がいいとは限りません。相性が悪いと感じる人に自分の思いのすべてを託せるという方は少ないのではないでしょうか。相性がいいか悪いかに関しては、実際に会ってみて話しやすいかどうか、思う様に連絡が取れるかどうかだけでも十分な判断材料になります。悔いを残さない選び方をしましょう。
債務整理の費用設定
弁護士の報酬額に基準はありません。弁護士それぞれが自分の報酬基準を自由に設定でき、その基準をもとに依頼主との協議によって具体的な報酬額を取り決めます。弁護士費用の金額で内容の良し悪しが図れないというのはそのためです。
しかし、一部の弁護士には事件処理が不適当であったり報酬を過剰に請求したりと、目に余る行為がかつて見られました。そこで日本弁護士連合会は、責務整理事件における弁護士費用には上限を設けるなどのルールを定めました。2011年4月1日以降の責務整理事件とこれにともなう過払金請求事件に関しては、日本弁護士連合会が定めたガイドラインに従う必要があるため、それに沿った料金設定であるかも見極めのポイントとなります。
途中で依頼を取り下げると着手金は戻ってこない
電話やメールで判断して依頼をお願いしたものの、直接会ってみたら話が噛み合わない、専門分野が違うなどの理由で何となく信用できずに弁護士との関係がうまく築けないこともあるでしょう。違和感を抱えたまま関係を続けるよりは、はやめに依頼をキャンセルし、ほかの弁護士に依頼し直すというのもひとつの手です。
しかし、ほとんどの弁護士事務所では途中解約しても着手金は返還されないという契約になっているため注意しましょう。大抵、弁護士に仕事を依頼する時は弁護士が仕事をはじめるためのお金である着手金を前渡しする必要があるのです。
弁護士といっても、すべての法律に詳しいわけではありませんし、善良な人ばかりとも限らず、ガイドラインを守らない弁護士もいます。だからこそはやい段階でしっかり見極めることが大切です。費用の安さで選んだり、実際に会う前に依頼してしまったりするのはぜひとも避けたいところです。
相談に行ったら、必ず対応してくれた弁護士に依頼しなくてはいけないという決まりはありません。まずは何人か弁護士と実際に会ってみて、どの弁護士とだったら自分の問題を解決できるのか、その見極めからはじめてみましょう。信頼できる弁護士を見つけ依頼することができたら、自分の情報はすべて伝える必要があります。信頼関係がないとなかなか難しいことですから、できるだけ妥協はせずに納得がいくまで自分と相性のいい弁護士を探してみましょう。
弁護士としての能力は、必ずしも年齢と比例するものではありません。また、評判がいいからといって自分と相性がいいとも限りません。誰に依頼するかによって結果も大きく変わってしまいますから、後悔しない弁護士選びのために、ぜひこちらの情報を参考にして下さい。
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