コンタクトセンター検定とは?コールセンターで役立つ資格シリーズ

更新日:2025.03.19コールセンター

コンタクトセンター検定とは?コールセンターで役立つ資格シリーズ

コンタクトセンター検定は、ビジネスマナーや顧客対応の知識・スキルについて理解を深められる検定試験です。この資格を取得すれば、オペレーター業務などコールセンターの仕事に幅広く役立てられるでしょう。コールセンターでのキャリアをお考えの方は、ぜひ以下の記事を参考にしながら、弊社のコールセンター求人にもお気軽にお問い合わせください!

コールセンターで役立つ資格シリーズ
>>日商PC検定とは?
>>もしもし検定とは?
>>ビジネスコミュニケーション検定とは?

コンタクトセンター検定検定とは?

コンタクトセンター検定とは?

コンタクトセンター検定(コン検)とは、ビジネスの基本マナーや顧客対応の高度な専門スキルを学べる資格試験です。実施機関は日本コンタクトセンター教育検定協会であり、具体的な資格は、大きくオペレーションレベルとプロフェッショナルレベルに分けられています。

オペレーションレベル

オペレーションレベルで取得できる資格の種類は、エントリー資格(EN)・オペレーター資格(OP)・スーパーバイザー資格(SV)の3つです。

エントリー資格(EN)

ENの試験では、基本的なビジネスマナーや電話対応など非対面の接客業務で求められる知識・スキルが問われます。コールセンター業界に限らず、幅広い業種で通用する知識とスキルを学べることから、就職活動中の取得もおすすめです。主な対象者は学生や新社会人・新人オペレーターであり、接客関係の業務経験がなくても大丈夫です。

試験時間は50分。「コンタクトセンターについての基礎知識」「マナーと心構え」「お客様対応に必要なスキル」「お客様対応に必要な基礎知識」「お客様対応を支えるシステムとマネジメント」の5項目から50の問題が出されます。正答数から能力値を算出し、500以上のスコアで合格です。

<近年のエントリー資格(EN)合格率>

年度 合格率
2015年 79%
2016年 82%
2017年 81%
2018年 79%
2019年 79%
2020年 83%
2021年 77%
2022年 78%
2023年 78%
2024年 77%

エントリー資格の合格率の折れ線グラフ

オペレーター資格(OP)

OPは、試験のレベルが上がり、顧客対応の専門スキルや人材育成の能力を有しているかが試されます。新人教育を任せられるだけの必要知識の習得、スキル向上も目的とします。将来スーパーバイザーになりたい、あるいは新人の管理・指導業務もこなしたい方の間で積極的に取得されています。検定対象は接客業務や新人教育の担当者が中心となるため、1~3年ほどの業務経験があると安心でしょう。

試験時間は90分で、問題数は80問です。すべて選択形式で出題されます。「コンタクトセンター戦略・監査」「カスタマーサービス」「運営」「構築」「ベース」など、管理・運営側に必須の知識・スキルが問われます。スコア500以上で合格です。

<近年のオペレーター資格(OP)合格率>

年度 合格率
2015年 69%
2016年 67%
2017年 73%
2018年 71%
2019年 74%
2020年 77%
2021年 79%
2022年 76%
2023年 54%
2024年 63%

オペレーター資格の合格率の折れ線グラフ

スーパーバイザー資格(SV)

SVの場合、職場・従業員の管理者に必須とされる専門的な知識・スキルが問われてきます。現職のスーパーバイザーや同職務を目指すオペレーターが主な対象であり、コールセンターでの業務経験が3年以上ないと受験はできません。

「コンタクトセンター戦略・監査」「カスタマーサービス」「運営」「構築」「ベース」の6項目から80問が出題されます。試験時間は90分。すべて選択式で解答します。スコア500以上で合格です。

<近年のスーパーバイザー試験の合格率>

年度 合格率
2015年 79%
2016年 81%
2017年 81%
2018年 81%
2019年 78%
2020年 81%
2021年 79%
2022年 79%
2023年 76%
2024年 77%

スーパーバイザー資格の合格率の折れ線グラフ

日本コンタクトセンター教育検定協会 コン検とは(参照 2025-03)

プロフェッショナルレベル

プロフェッショナルレベルで設定されている資格は、オペレーションマネジメント資格(OMP)とコンタクトセンターアーキテクチャ資格(CAP)の2つです。プロフェッショナルレベルに位置付けられる試験はペーパー形式で実施されます。試験会場は全国の4~5カ所から選択。試験希望者はコンタクトセンター検定試験webサイトから申し込んで下さい。試験結果は実施日から約6週間後に判定結果が郵送されます。

<近年のプロフェッショナルレベル試験合格率>

年度 合格率
2015年 42%
2016年 39%
2017年 40%
2018年 54%
2019年 45%
2020年 36%
2021年 48%
2022年 44%
2023年 36%
2024年 30%

プロフェッショナルレベルの合格率の折れ線グラフ

オペレーションマネジメント資格(OMP)

コンタクトセンター業務の管理者や責任者を輩出するための資格です。顧客対応部門におけるスムーズな運営、生産性向上を実現するための管理能力、現場を統括するマネージャーとしての技量が備わっているかどうかを認定する高度な資格といえるでしょう。OMPの試験内容としては、接客部門の運営や業務管理に関する知識・スキルが挙げられます。基本的にコンタクトセンター長やオペレーション部門の管理責任者が対象であり、5年以上の業務経験があれば望ましいといわれています。

「コンタクトセンター戦略・監査」「カスタマーサービス」「運営」「構築」「ベース」の6項目から87問(選択問題・80問 記述問題・7問)が出題。試験時間は午前の選択問題が120分、午後の記述問題が120分という長丁場です。選択問題でスコア500以上、かつ記述問題を素点正答率78%以上で合格となります。

コンタクトセンターアーキテクチャ資格(CAP)

コールセンターの構築担当者向けの資格です。コールセンターが機能するための設計構築を考えるうえで必須の知識とスキルを学びます。CAPで問われる内容は、コンタクトセンターの開設時や新規システムの導入時に必要となる知識・スキルです。主な対象にはセンター構築部門やITベンダー営業の担当者が挙げられ、業務経験は5年以上が標準的とされています。

試験の方法は、オペレーションレベルがコンピュータを用いるCBT、プロフェッショナルレベルがペーパー方式です。また、いずれのレベルもコンタクトセンター業務の経験年数は目安であり、目安の期間に満たなくても受験できます。「コンタクトセンター戦略・監査」「カスタマーサービス」「運営」「構築」「ベース」の6項目から選択問題80問、記述問題7問の計87問が出題。記述問題は「構築」からの出題です。こちらもオペレーションマネジメント同様、午前と午後120分ずつの試験時間で実施されます。選択問題でスコア500以上、かつ記述問題を素点正答率78%以上で合格です。

2025年度の試験日程は、まだ日本コンタクトセンター教育検定協会から発表されていません。なお、試験の申込手続きや受験方法の詳細などは、公式サイトや問い合わせ窓口でご確認ください。

日本コンタクトセンター教育検定協会 コン検とは(参照 2025-03)

コンタクトセンター検定の勉強方法と対策

コンタクトセンター検定の勉強方法と対策

コンタクトセンター検定を受ける時は、適切な勉強方法を選択し、計画的に試験対策することが大切です

勉強方法

コンタクトセンター検定に対策する場合、公式テキストを勉強しながら過去問を解く方法は効果的です。日本コンタクトセンター教育検定協会は、受験者に向けて公式テキスト・認定教材を用意しています。これらは、コンタクトセンターの運営や業務に関する知識を包括的に学べるため、受験者にとって有用性は高いと認識されています。

過去問を解く方法は、検定試験の具体的な形式や試験問題の出題傾向を把握するのに有効です。試験勉強を進めるなかで何回も解いておけば、出題方式に慣れ、試験本番で実力を発揮しやすくなると考えられます。また、コンタクトセンターに勤務している場合、テキストの内容と実際の業務を結びつければ学習内容の理解が深まるでしょう。

日本コンタクトセンター教育検定協会 公式テキスト・認定教材(参照 2025-03)

必要勉強時間

コンタクトセンター検定で合格に必要とされる勉強時間は、10時間~100時間が目安です。資格関連の情報サイトによると、オペレーションレベルで必要な勉強時間は、約10~30時間や50時間といわれています。一方、プロフェッショナルレベルの場合、標準的な勉強時間は50~100時間前後とのことです。資格ごとに問題のレベルは異なるため、勉強時間の目安には違いが見られます。また、受験者の知識量や業務経験の有無によっても、必要勉強時間は変わってくる可能性があります。

合格率

コンタクトセンター検定の合格率は、オペレーションレベルが約7~8割、プロフェッショナルレベルが約4割です。

日本コンタクトセンター教育検定協会によると、オペレーションレベルは、2024年度の合格率がEN:77%・OP:63%・SV:77%でした。年度によって多少の変動はあるものの、2010年度以降の平均はEN:78%・OP:71%・SV:78%となっています。それに対し、プロフェッショナルレベルは、2024年度の合格率が30%にとどまりました。OMPとCAPの内訳は示されていませんが、2023年度までの合格率も5割を超えることは少なく、2010年度以降の平均は39%と報告されています。

以上の数値をふまえる限り、オペレーションレベルの難易度は低め、プロフェッショナルレベルは比較的に高めと考えられます。

日本コンタクトセンター教育検定協会 コン検とは(参照 2025-03)

コンタクトセンター検定を受けるメリット

コンタクトセンター検定を受けるメリット

コンタクトセンター検定を受ける主なメリットは、接客サービスの専門的な知識・スキルを習得できるところです。この検定では、接客関係のビジネスマナーや電話対応の知識・スキルからコンタクトセンターの新規開設に必要な能力まで幅広く問われます。受験者は、試験勉強を通して、顧客対応に求められる多種多様な技量を全般的に身につけられます。

同検定の資格は、電話による顧客対応やコンタクトセンターの運営・管理に関する専門知識・スキルがあると証明できるものです。資格取得者は、電話対応や業務管理の高い能力を有すると評価されるため、就職で有利になると考えられます。

また、試験勉強で身につけた専門性は、ビジネスの場で役立つ点も大きなメリットの一つです。ビジネスマナーの基本知識や電話対応の高度なスキルは、さまざまな業務で幅広く活かせると期待できます。コンタクトセンター検定を受けると多くのメリットを得られる可能性があり、受験勉強する価値は十分にあると考えられます。

日本コンタクトセンター教育検定協会 コン検とは(参照 2025-03)

コンタクトセンター検定合格後の活用例と次のステップ

コンタクトセンター検定合格後の活用例と次のステップ

コンタクトセンター検定に合格後、試験勉強で習得した知識・スキルは、さまざまな業務で活かすことが可能です。

スキルを業務でどう活かすか

コンタクトセンター検定で学んだスキルを活かせる業務は、多岐にわたります。ENやOPの知識・スキルは、オペレーター業務にとどまらず、各種の接客サービスや職場の新人教育に役立てられます。また、SVの技術は、社内の業務管理や従業員のマネジメントに使える能力です。

OMPの合格者は、接客関係の業務責任者としてオペレーションマネジメントの専門性を活かせます。さらにCAPは、企業でコンタクトセンターを新設する時に力を発揮できる資格です。このように、コンタクトセンター検定の専門知識・スキルは、顧客対応や人材育成をはじめ幅広い業務で活用できます。

日本コンタクトセンター教育検定協会 コン検とは(参照 2025-03)

次に目指すべき資格やスキル

コンタクトセンター検定の合格者が、次に目指したい資格・スキルは多種多様です。まず、同検定は5つの資格が設定されているため、ENからOP・SVやOMP・CAPへと段階的にレベルアップを目指せます。これらの5資格を順々に取得するだけでも、コンタクトセンターで専門性を活かせる業務範囲は広がっていきます。

また、将来的なキャリア形成に向け、ビジネスマナーの知識やパソコン関係のスキルを高める選択肢もあるでしょう。これら2つも、ビジネスの場で重視される能力であり、多くのキャリアを積み重ねるのに役立つと考えられます。いずれにしても、コンタクトセンター検定に合格した後は、別の資格に挑戦してスキルアップすることをおすすめします。

Pocket

The following two tabs change content below.
電話代行サービス株式会社では、電話応対のアウトソーシングを検討している方向けに、電話代行やビジネスに関する情報を発信していきます。 電話代行について相談する
お問い合わせ