コールセンターのモニタリングとフィードバックの流れ

更新日:2024.06.21コールセンター

コールセンターのモニタリングとフィードバックの流れ

コールセンターにおけるモニタリングとは、オペレーターの電話応対を一通り聞き取り、問題点や課題を見つけるチェックのことです。モニタリングを実施すると電話応対の質や顧客満足度をアップできます。

とはいえ、実際はモニタリングを継続的に実施するのは難しいと感じる企業が少なくありません。本記事では、コールセンターにおけるモニタリングの概要や現状について解説します。コールセンターのモニタリングを成功させるポイントも紹介するので、参考にしてみてください。

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コールセンターのモニタリングとは

コールセンターのモニタリングでは、オペレーターの電話応対の質をチェックします。オペレーターは基本的に業務を開始する前に研修を受けていますが、実際に業務を開始したあとにどのような応対をしているのかは、確認してみなければわかりません。

そこでモニタリングを実施します。言葉遣いはもちろん、わかりやすい説明ができているか、お客様は満足しているかなどを精査し、問題点や課題を見つけることがモニタリングの目的です。オペレーターとお客様の会話を録音してチェックするほか、リアルタイムで会話を聞き取ることもあります。問題点や課題が見つかった場合はオペレーターにフィードバックを行うことで、電話応対の質を上げることが可能です。

コールセンターにおけるモニタリングの現状

モニタリングの評価をする女性

モニタリングの重要性はわかっていても、時間がなかったりモニタリングの方法がわからなかったりして継続的に実施できない企業もあります。

モニタリングする時間がない

モニタリングの担当者はオペレーターのシフト管理やスクリプト・FAQの整備など、複数の業務を兼任していることが多く、なかなか手が回らないのが現状です。なかにはオペレーター1人につき、数カ月に1度程度しかモニタリングを実施できない企業もあります。

モニタリングはオペレーター一人ひとりの電話応対をじっくり確認したうえでフィードバックを行うため、手間と時間がかかります。場合によっては何度も会話を聞き直さなければなりません。コールセンターのオペレーターが多いほど、モニタリングの回数は少なくなります。

モニタリングの方法がわからない

モニタリングの方法がわからず、実施できないケースもあります。具体的にどのような方法で実施すればよいのかわからない、何を評価基準にすればよいのか判断できないといったケースです。

仮にモニタリングは実施していても、評価基準があいまいで正しいモニタリングができていないケースも少なくないようです。この場合、モニタリングを実施していることで安心してしまい、知らず識らずのうちに、コールセンターのオペレーター品質が低下してしまう可能性があります。

一般的なモニタリングの方法を解説

モニタリングは、チェック項目を決めることとシステムをうまく活用することがポイントです。

モニタリングのチェック項目を決める

まずはコールセンターの方針を明確にするために、モニタリングのチェック項目を決めます。チェック項目をなるべく細かく設定しておけば、あいまいな評価基準で正しいモニタリングができないという失敗もなくなります。

チェック項目は言葉遣い、回答スキル、コミュニケーション能力の大枠を作り、より詳細な項目を作成していくのがおすすめです。チェック項目の内容はモニタリングを繰り返しながら改善できるので、初版は完璧にできなくても心配いりません。言葉遣いでは挨拶や敬語を正しく使いこなしているか、回答スキルではお客様の疑問に適切に回答できているか、コミュニケーション能力は会話のキャッチボールができているかなどをチェックします。

評価は○や×で行うのではなく、5段階評価などの段階評価にしましょう。詳細な数字で評価することで、オペレーターの習熟度を一目で判断できます。評価基準はオペレーターも共有し、優れた応対をしているオペレーターがいた場合は、切り返し方や言い回しを全オペレーターで共有すると全体のレベルアップにつなげましょう。

システムをうまく活用する

オペレーターの応対を記録したり、自動応答を行ったりするコールセンターシステムをうまく活用してモニタリングを実施することも可能です。コールセンターシステムでは自動で会話が録音されているので、会話を何度でも聞き直せます。

コールセンターのモニタリングを成功させるポイントとは

モニタリングの評価

コールセンターのモニタリングを成功させるポイントは4つあります。1つずつ確認してみましょう。

信頼性・公平性を担保できるように工夫する

モニタリングを成功させるためには、信頼性・公平性を担保できるように工夫しなければなりません。例えば、担当者から見て普段から印象のよいオペレーターがいたとします。オペレーターを評価する際に、普段の印象を加味してしまうと正しい評価ができなくなります。

また、評価を下げなければならないオペレーターがいた場合は、なぜ評価が下がったのかを具体的に示すとともに改善策を提案することが大切です。評価が下がった明確な理由がわからなければ、不当に評価されたととらえられてしまう可能性があるため注意が必要です。

継続的に調査を実施する

明確な評価基準を設定して正しくモニタリングを実施しても、継続的に行わなければほとんど意味がありません。なぜなら、1度モニタリングをしただけでは、問題点や課題はわかっても、その後改善されたか把握するのが難しいためです。

モニタリングは、定期的に実施することで提案した改善策を実行しているのか、オペレーターのレベルは上がっているのかなどがわかります。さらに、モニタリングの実施・改善策の提案や検証を繰り返すうちにオペレーターごとの得意な部分や不得意な部分が見えてきます。オペレーターごとの特徴がわかれば、指導者も誰に何を重点的に指導すべきかが把握しやすくなるでしょう。

モニタリングは、最低でも月に1度実施するのが理想です。オペレーターの人数が多くて毎月実施するのが難しい場合は、最低でも数カ月に1度は実施します。定期的にチェックを行うことで、オペレーターの電話応対に対する意識も高まるでしょう。

顧客視点で実施する

モニタリングは企業視点のみではなく、顧客視点からも実施する必要があります。企業視点のモニタリングで高い評価が得られたからといって、お客様が満足しているとは限らないからです。

いくら完璧な言葉遣いで応対していても、淡々と会話を進めているだけでは冷たい印象を与えてしまいます。お客様の感情を察知・共感し、寄り添った対応ができているかなど、顧客視点でのモニタリング項目を含めることが大切です。

適切なフィードバックを忘れない

モニタリングの実施後は、適切なフィードバックを忘れないことも重要なポイントです。ただ単にフィードバックを行うだけでは、改善につながらない可能性があります。ポイントを抑えて効果的なフィードバックを行いましょう。

一方的に問題点を指摘するよりも、ご自分で考えてもらったほうがオペレーターの向上心のアップにつながりやすいです。そのためまずはオペレーターと一緒に通話記録を聞き、本人の自己評価を確認します。

担当者から見た評価は自己評価を聞き終えたあとに伝え、オペレーター本人に改善策を考えてもらいます。改善策が適切であれば担当者からのアドバイスを伝えてモニタリングは終了です。適切でない場合は、ヒントを出しながら適切な改善策が見つかるまで一緒に考えていきます。

コールセンター業務をアウトソーシングする方法もある

オペレーターの電話応対品質を上げるためには、定期的なモニタリングが欠かせません。チェック項目は明確に設定し、システムをうまく活用しながら効果的なモニタリングを実施しましょう。自社で効果的なモニタリングを行うのが難しい場合は、コールセンター業務をアウトソーシングする方法もあります。

電話代行サービス(株)では、教育担当のスーパーバイザーによる厳格なモニタリングを実施して電話応対品質を評価しています。お客さまの満足を第一に考え、電話応対品質の向上に努めているため、オペレーターの対応力に不安がありません。コールセンター業務のアウトソーシングは、オーダーメイド型プランを利用できる電話代行サービス(株)にお任せください。

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