コールセンターで用意すべき電話対応マニュアル
更新日:2024.06.21コールセンターコールセンターを起ち上げる際、必ず用意しなければならないのが、電話対応マニュアルです。コールセンターは「会社の顔」というべき存在です。お客様の問い合わせや申し込み、クレームでの対応での、対応の仕方は会社全体の評判に係わります。この記事では、コールセンターで用意する電話対応マニュアルの内容や必要性について解説します。これからマニュアルを作るという方は、ぜひ参考にしてください。
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目次
電話対応マニュアル作成のポイント
はじめに、電話対応マニュアルを作る際どのような内容を盛り込んだらいいのか、そのポイントを解説します。マニュアルは、ただ作ればいいというものではありません。従業員が守るべきことを押さえておくことが大切です。
電話対応のポイント
まず記載しておくことは、電話対応のポイントです。現在の20代、30代は知らない人との通話になれていません。電話をかけるのに抵抗がある人も多いでしょう。以下に紹介する項目を盛り込んで、どう対応していくか細かく指示することで働きやすくなるはずです。なお、この項目はコールセンターだけでなく一般的なオフィスの電話対応にも応用ができます。
事前に用件を確認
電話をかけるときは、あらかじめ話す内容を確認しておくとスムーズにいきます。必要ならば電話すべき内容をメモしておきましょう。
電話する時間に注意
始業前や終業後、週明けの午前中などは多くの会社が忙しい時間帯です。電話する場合はその時間を避けましょう。午前中にかけるならば火曜日~金曜日の10時~11時30分頃、お昼休みを避けて13時~17時までがおすすめです。やむを得ず始業前や終業後、などに電話をかけるときは「お忙しいところすみません」と最初に断りを入れてください。
最初にしっかり名乗る
相手が出たら、まずは自分の会社名と名前を名乗ってください。「××会社の○○と申します」と名乗れば、相手も安心できます。取り次ぎもスムーズに行くでしょう。
用件をきちんと伝える
目的の相手に取り次いでもらったら、メモを元に用件を簡潔に伝えましょう。話が長くなりそうな場合は、あらかじめその旨を伝えておくと相手も対応がしやすくなります。
相手が不在の時は伝言する
相手が不在だった場合は、伝言を残します。「自分の会社」「名前」「電話の目的」を告げましょう。ただし、内容が込み入っている場合は、改めてかけ直してください。
丁寧に電話を切る
ここまで完璧に電話をかけられたとしても、受話器を乱暴に置いては全てが台無しです。基本的には「お忙しい中ありがとうございました」とお礼を言い、電話をかけた方から切るのがマナーです。ただし、相手がお客様の場合は相手が切ってからこちらが受話器を置くことを心がけてください。自分から電話を切る場合は、音がしないように受話器をそっと置きましょう。
言葉づかいのポイント
電話をかけるときは言葉遣いにも気をつけましょう。一例をあげると謙譲語・尊敬語・丁寧語の使い分けです。
「おっしゃられた」は比較的よく使う言葉ですが、「おっしゃる」も「られる」も敬語などで、二重敬語になります。「おっしゃった」といいましょう。
また、自社の従業員に取り次ぐ場合は「部長の××におつなぎします」と役職名を先に言います。「××部長」では、尊敬語になります。また、自社の担当者に直接聞いてほしい場合は「担当の××にお聞きください」とつないでください。
「お伺いします」は謙譲語なので、自分以外には使わないようにしましょう。言葉遣い一つで、お客様や取引先に与える印象が変わります。電話する場合、会社の顔だと意識して行ないましょう。
電話の取るところから対応完了までの対応フローを作る
コールセンターにかかってくる電話は、「商品の注文」「質問」「クレーム」など多岐にわたります。その1つひとつに併せて対応フローを作りましょう。
たとえば、商品の注文ならば「商品を購入いただいたことへのお礼」「購入する商品の種類と数の確認」「お支払い方法の案内」と過程ごとにフローを作っていけば、新人でも対応しやすくなります。またクレームがきた場合、どのタイミングで上司に電話を替わるかなども、対応フローに記しておくと安心して業務にのぞめるでしょう。
トークスクリプトを作成する
トークスクリプトとは、電話でお客様に応対する際の決まり文句のことです。電話を取ったときの挨拶に始まり、相手の音声がよく聞き取れない場合の尋ね方、クレームの対応など、トークスクリプトを複数用意しておけば、スタッフは落ち着いて対応ができます。
トークスクリプトはできるだけ簡潔に、易しい言葉で書くことがおすすめです。冗長な言い回しや難しすぎる言葉は使わないようにしましょう。
電話応対のスクリプト例
ここでは、実際の電話対応のスクリプト例を紹介します。一般的なオフィスでも使えるので、ぜひ参考にしてください。
電話を受けるときのスクリプト例
まずは、電話を受けるときのスクリプト例を紹介します。取り次ぎを依頼する場合、留守の場合、つながった場合など場面ごとに作りましょう。
受電時
「お電話ありがとうございます。会社名の、担当『名字』でございます」
取り次ぎを依頼された場合
「『会社名』様の『名前』様ですね、いつもお世話になっております。『名前』に取り次ぐので少々お待ちください」
担当者が不在だった場合
「申し訳ありません。『名前』はただ今席を外しております。ご伝言があれば承ります」
電話をかける時のスクリプト例
次に、電話をかける際のスクリプト例を紹介します。こちらも場面ごとに複数のスクリプト例を紹介しましょう。
時間外に電話をかける場合
「朝早く(夜分遅く)失礼します。『会社名』の『名前』と申します」
取り次ぎを頼む場合
「いつもお世話になっております。『会社名』の『名前』と申しますが、『名前』様はいらっしゃいますか?」
取り次いでもらった場合
「いつもお世話になっております。『会社名』の『名前』です。ただいま、お時間よろしいでしょうか?」
相手が不在だった場合
「ありがとうございます。お戻りは何時頃になりますか?」
「ありがとうございます、それでは伝言をお願いいたします」
「ありがとうございます。改めてかけ直します」
用件が終わった後
「お忙しい中ありがとうございました。失礼いたします」
コールセンターの電話対応マニュアルを運用するポイント
コールセンターの業務は、社内でも可能ですが電話が多い場合は外部委託を考えてもいいでしょう。電話対応も大切な1つですが、電話の件数があまりにも多いと、ほかの仕事をすることができません。営業時間のほとんどを電話対応に費やしてしまうと、ほかの仕事をするために残業をせざるを得なくなり、従業員のモチベーションも低下してしまいます。
自社で新しくコールセンターを立ち上げることも可能ですが、求人や社員教育の手間や費用を考えると、まるごと外部委託するほうが手間も費用も節約することができるケースもあります。
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