Googleの開発したBardとは?強みと魅力
更新日:2024.07.18スタッフブログBardは、2023年にGoogleが提供を開始したAIサービスです。2023年8月現在、40言語に対応しており、日本語にも対応しています。現在はAIが言語学習などを進めている段階にあり、今後の機能向上が期待されています。この機会にBardの理解を深めておけば、ビジネスの場で活用しやすくなるでしょう。そこで今回は、Bardの概要やほかのAIサービスとの違い、実行可能な作業などをご紹介します。
※本記事の内容は、2023年8月現在のものです。
目次
Bardの概要
Bardは、Googleが開発・発表した対話型のAIです。同AIの名称は、鳥(bird)でなく詩人(Bard)を意味します。以下では、Bardの言語モデルや始め方・使い方をご紹介します。
言語モデル
GoogleのBardに用いられた言語モデルは、同社が開発を続けているPaLM 2(最新バージョン)です。2023年の発表当初、Bardは、英語をはじめ若干の言語にのみ対応していました。それに対し、PaLM 2の最新バージョンは、日本語を含めた多くの言語で利用可能になっています。
PaLM 2で採用されたサイズは、Gecko・Otter・Bison・Unicornの4種類です。そのうちGeckoは軽量であり、モバイルデバイスで動かせるため、オフライン時の使い勝手もよいといわれています。現在、Bardの言語モデルは100以上の言語について一般的な文章や慣用表現の学習を進めており、言語理解や文章作成の能力が向上していると見られます。
Bardの始め方・使い方
Bardを使い始めるには、Googleアカウントが必要です。Googleアカウントがない場合、最初にログイン用のアカウントを作成しましょう。アカウントを取得済みなら、Bardにログインできます。Bardにアクセスした後は、テキストボックスに質問を入力すれば、AIとの対話を開始できます。
基本的な使い方は、ほかのAIチャットと大差ありません。所定の場所に質問内容を書き込むと、AIが学習済みの情報をふまえて回答してくれます。なお、以前は利用申請してから数日の待機を求められましたが、現在はGoogleアカウントがあれば自由に使える設定に変わっています。
現状と今後の展開
現在のBardは、試験的な運用を進めている段階です。今後は、対応言語や搭載機能が増えると予想されています。2023年7月の時点で対応言語は40を超えていますが、ほかのAIチャットに比べれば少ないといわれています。今後は、より多くの国・地域で展開する予定であり、対応言語の幅は広がる見通しです。
また、今後は多くの機能面も向上すると見られています。対応言語や搭載機能が充実すれば、さまざまな作業におけるBardの利便性は高まると期待できます。
ほかのAIサービスとの違い
BardとほかのAIサービスとの違いは、対応言語・搭載機能(検索機能やアウトプット機能)・対話方法の差異です。以下では、これらの項目についてChatGPTなど、他サービスとの違いをご紹介します。
対応言語
現時点でBardとChatGPTに見られる大きな違いは、すでにAIが対応している言語数の差です。Bardの場合、最初の発表時に対応していた言語は、英語をはじめ少数にとどまっています。この状況から、「英語しか使えない」との声も聞かれました。
ChatGPTは、会話で使える対応言語の幅広さが特徴的です。さまざまな言語による質問を理解できるうえ、質問者の要望に応じて回答時に使える言語数も豊富と評価されています。なお、Googleが翻訳サービスで扱っている言語情報を活かせば、Bardの多言語対応は難しくないと見られています。
搭載機能(検索機能・アウトプット機能)
検索機能・アウトプット機能の有無も、BardとChatGPTの顕著な違いです。Bardは、Google検索との結びつきが大きな強みといわれています。AIは、質問を受けた時、Googleの検索結果を活かして回答できるためです。一方、ChatGPTは検索エンジンとの連携がなく、回答の精度は下がる可能性があります。
また、アウトプット機能を見ると、BardはGoogleドキュメントやGメールを標準装備しています。それに対してChatGPTは、これらに類するアウトプット機能を備えていないため、AIとの会話はコピーしたうえで保存が必要です。これらの違いから、BardはChatGPTに比べて情報検索やデータ保存の利便性が高いといわれています。
対話方法
BardとChatGPTの対話方式に大きな差異は見られません。BardやChatGPTは、ユーザーがテキストボックスに質問を入力すると、AIから回答を得られる仕組みです。ユーザーとAIとの会話は、基本的にテキスト形式で進められていきます。ただ、AIを活用したサービスには、アレクサやSiriなどの音声アシスタントも見られます。アレクサやSiriの対話方法は音声形式です。
ユーザーが話しかければ、AIが音声を出して答えてくれます。ただし、音声による回答は目に見えないため、テキスト形式に比べると会話内容の確認やデータ保存は難しくなるでしょう。これらの違いをふまえた場合、それぞれのAIサービスは、ユーザーのニーズに応じて使い分けるのがよいと考えられます。
Bardにできること
Bardにできることは、質問に対する回答をはじめ多彩です。Googleは、世界の膨大な情報を活かした高精度の情報提供を目指しています。以下では、Bardを使うと何ができるか具体的にご紹介します。
幅広い情報の入手
Bardを利用することで、ユーザーは幅広い情報を入手可能です。Google検索と連携しているBardは、この検索機能を通して世界各地の多様な情報を収集できます。たとえば、料理の美味しい作り方を質問すれば、さまざまなレシピや大切なコツを教えてもらえます。
また、情報検索が詳細に進められた場合、各方面の最新情報を入手することも難しくないでしょう。実際には、科学的な新発見やスポーツの最新スキルをリアルタイムで調べられるといわれています。将来的には、複雑な情報を多角的な視点で理解しやすく伝える機能も公開される予定です。
テキスト作成
Bardは、多様なスタイルのテキスト作成も実行できるAIチャットです。Bard搭載のAIは、一般的な文章・慣用句からクイズなどの表現まで幅広く学習しています。これらの学習成果により、小説・エッセイや会議のレジュメ、あるいは商品パンフレットの説明文を作成できます。
質問方法を工夫すると、表形式による会議資料の制作が可能です。画像データを認識する機能を使えば、広告写真や商品パッケージのキャプションも書いてくれるでしょう。Bardは文章表現に関する学習量が豊富であり、いろいろな用途に応じたテキストを記述できます。また、Bardは言語の翻訳も可能です。
対応言語の幅は広がっているため、翻訳作業の正確性は向上していると考えられます。現在のBardは試作段階にあり、多岐にわたる情報を学習中です。Google検索などにより学習レベルが上がると、適切に実行できる作業は増えると見込めます。着々とレベルアップを続けるBardは、ビジネスシーンでも大いに役立ってくれるでしょう。
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