サーベイの種類や目的、成功のコツを知ろう
更新日:2023.06.02ビジネス豆知識ビジネスシーンにおけるサーベイは、従業員に対する調査を意味するケースが多く見られます。従業員が職場環境や人間関係に満足しているかを把握できれば、社内の問題解決に役立つでしょう。ただ、本音を知るには、設問づくりや調査方法を工夫する必要があります。そこで今回は、サーベイの代表的な種類や主な実施目的、調査を成功させるコツなどをご紹介します。
目次
サーベイの種類
ビジネスシーンにおけるサーベイの代表的な種類は、従業員サーベイ、パルスサーベイ、エンゲージメントサーベイの3つです。これら以外に、コンプライアンス意識調査やストレスチェックなどもサーベイに含まれます。
従業員サーベイ
従業員サーベイは、名前にある通り従業員が調査対象です。職場環境や社内の人間関係について、どれくらい満足しているか調べます。会社が抱える問題点を、調査で得られた客観的なデータにもとづき把握できるところが主なメリットです。
従業員にとって何が問題になっているか分かると、適切な解決方法や対応策が見えてきます。現状での課題を正しく認識したうえで組織的に改善を進めれば、離職率の低下や職場全体の生産性向上につながると見込まれています。
パルスサーベイ
パルスサーベイも、従業員サーベイと同じく職場に対する従業員の満足度を把握するための調査です。個々の調査を実施する間隔に、双方の違いが見られます。2つを比べた場合、パルスサーベイは実施ペースの早さが特徴的です。
従業員サーベイより短い間隔で調査が繰り返され、社内に発生している問題をリアルタイムで点検できます。調査実施の間隔が短い分だけ問題点の早期発見が可能になり、より速やかに対処できるメリットがあります。
エンゲージメントサーベイ
エンゲージメントサーベイは、会社や自社商品に対する従業員の愛着心を調べることが主な目的です。この調査は、従業員のエンゲージメントについて客観的な数値で示せるメリットがあります。
また、調査結果の良し悪しから会社の人事面に問題があるか判断される点が特徴的です。調査結果で従業員の愛着心が低いと判明した場合は社内の人事や職場のチーム構成で何が問題か追及され、エンゲージメント向上のための改善策が進められます。
コンプライアンス意識調査
コンプライアンス意識調査は、社会や職場のコンプライアンスについて従業員の意識を調べるサーベイです。調査結果から課題が見つかると問題解決が試みられ、コンプライアンス関係のリスク発生を防ぐ効果があります。
ストレスチェック
ストレスチェックは、従業員が抱えるストレスを点検する調査です。メンタルヘルスの不調を防ぐ目的があり、労働安全衛生法により2015年12月から従業員50人以上の職場で毎年1回の実施が義務化されました。
サーベイの実施目的
会社が各種サーベイを実施する主な目的は、会社と従業員の関係性を的確に把握するためです。さまざまな調査を通じて社内の問題点を見出し、組織の全体的な体制改善を目指します。
会社と従業員の関係性を把握
サーベイ全般が会社から求められる第一の目的は、どんな関係性を従業員と築けているか把握することです。多くの従業員は、それぞれ理想的な職場環境を思い描きながら入社してきます。ただ現実は、理想通りとは限りません。従業員によっては、理想と現実との間にギャップを感じる可能性があります。
会社や職場に対する従業員の満足度を調べ、どれほどギャップが生じているか理解する方法が従業員サーベイやパルスサーベイです。いずれのサーベイも客観的なデータを得られるため、社内で抱える問題点が見えてきます。適切な改善策により従業員にとって快適な職場環境を整えられれば、離職率の低下とともにモチベーションや生産性の向上につながります。
組織全体の体制を改善
会社がサーベイを実施する第二の目的は、現状の把握を通して組織全体の体制を改めることです。通常、ほとんどの会社は、常に企業理念の実現を心がけながら日々の組織運営に取り組んでいます。仮に売上が伸びても、従業員が仕事に多くの愛情を注げていなければ望ましい状況とはいえません。
従業員の愛着心を調べるエンゲージメントサーベイは、日頃の業績や売上高を見るだけでは分からない社内の問題点を確かめるのに適した方法です。従業員が会社や自社商品に愛情を抱けない原因が明らかになると、組織全体の改善に活かせます。
会社や自社商品に対する従業員の愛情が深まり、社内の結束が強まれば、企業理念にもとづく組織運営は進めやすくなると考えられます。職場の雰囲気がよくなりコミュニケーションが活性化すると、働きやすい環境づくりにも効果的です。
ただ、会社によるサーベイは多くのメリットをもたらす反面で、日々の仕事に追われる従業員から負担に思われるリスクがあります。回答内容が適切でなく、信頼できる結果を得られなければ、調査実施の目的を果たすのは難しくなります。通常業務に支障を出さないためには、設問の数や質問方法などで、従業員の負担を軽くする配慮が欠かせません。
サーベイ成功のコツ
会社がサーベイを成功させる大切なコツは、従業員の本音を聞ける設問をつくることです。あらかじめ実施目的を周知することはもちろん、有効回答を得るため、回答方法や実施期間についても工夫が求められます。
実施目的は事前に周知
社内でサーベイを実施する際、事前に調査目的を周知しておくと有効回答を得るのに効果的です。会社は、サーベイの結果にもとづき快適な職場環境の提供や良好な関係性の構築を目指します。実施前になぜ調査するかを社内で周知すれば、従業員の理解は得やすくなると考えられます。
事前の説明では、目的だけにとどまらず、実施する背景や意義、調査結果の活用法など分かりやすく伝えるのがコツです。何を目指すかに加え、どんなメリットがあるかについても詳しく説明すると、従業員が協力してくれる可能性は高まります。できるだけ多くの有効回答を確保するうえで、サーベイの実施目的に関する事前の周知は必須要素です。
本音を聞ける設問づくり
サーベイで従業員の本音を聞かせてもらうには、公平公正な立場からの設問づくりが重要です。設問内容を考える時、表現方法に気をつけないと会社や作成者の意図を従業員に感じ取られる恐れがあります。そうなると、会社側の望む回答を行う従業員が増え、本音を聞き出すことは難しくなる可能性があるでしょう。
建前による回答は、客観的なデータに適しません。会社に不都合な回答が避けられると、社内で抱える問題点は把握しにくくなると考えられます。本心からの回答を得るには、どんな表現が望ましいか注意する必要があります。以上の点をふまえると、サーベイの設問づくりでは回答者を誘導しない公平性を意識することが大切なコツといえます。
回答方法・期間の工夫
従業員の本音を聞き出す場合、サーベイの回答方法は匿名性を重視し、実施期間は長めに設定するのが妥当です。あらかじめ調査目的に理解を得られても、記名式で実施すると会社に不都合な回答は避けられる傾向が目立ちます。それに対し、匿名であれば回答者の特定は困難となります。会社の都合を考えず、本音を答えてもらうには適しているといえるでしょう。
また、従業員の多くは普段から仕事に追われ、時間的に余裕がありません。サーベイの実施期間は長めに設定したほうが回答者の負担は軽くなり、本音にもとづく丁寧な回答が得やすくなると考えられます。一通りの作業が終わった後は、調査結果のフィードバックが不可欠です。さらに明らかになった問題点の改善を進めれば、会社に対する従業員の愛着は深まり、業績アップにつながると期待できます。
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