もしもし検定の過去問をオペレーターが徹底解説！

更新日：2022.10.31スタッフブログ

1 もしもし検定のご紹介
2 ▼もしもし検定過去問題1
- 2.1 設問
3 問題へのアプローチを解説
4 もしもし検定の解答
- 4.1 電話代行のオペレーターによる徹底解説

もしもし検定のご紹介

皆様は「もしもし検定」という検定があることをご存じですか？「もしもし検定」というのは公益財団法人日本電信電話ユーザー協会が実施している試験で、正式名称は「電話応対技能検定」と呼びます。こちらは、もしもし検定の過去問題について、問題を紹介し、解説をさせていただくコラムとなります。

電話応対と言えば、ビジネスパーソンには欠かせない技能です。徐々にメールやチャットツールなどに置き換えられ、使用頻度は減りつつありますが、まだ現役で使用されるツールのひとつです。

私個人的な考え方ではあるのですが、もしもし検定は就職活動や転職活動の一助となるのではないかと考えています。電話応対はビジネスパーソンに欠かせない技能ですから、もしもし検定を持っているだけで電話技能についての明確なお墨付きがあるわけです。他の就職活動者と比べて、コミュニケーション能力があるとして、説得力のある差別化ができるのではないでしょうか。もしもし検定を知らない面接官に対しても、実際に勉強した内容を説明できれば、大きなアピールポイントとすることができます。

また、既存の社員に対しても少なからず効果はあると思われます。詳しくは「CS向上実感の声！『もしもし検定』の効果」で説明しています。

このような魅力のある「もしもし検定」ですが、認知度がほとんどなく、マイナーな検定であることは否定できません。書店に置かれている問題集も、紙面の問題からか詳しい解説があまり書かれていません。そこで「もしもし検定」の問題を紹介すると共に、現役のオペレーターとして仕事をしている私Kが、問題の解き方や、ポイントとなる部分についての解説を踏まえて、じっくりと解説させて頂きたいと思っています。

今回はコラムの第一回目ということで、もしもし検定についてご紹介させて頂きました。前置きは長くなりましたが、もしもし検定の過去問ご紹介に入りたいと思います。

▼もしもし検定過去問題1

設問

相手の申し出に応じられないとき、どのように言うのが適切ですか。次の中から1つ選びなさい。

「すみませんが、それはできません」

「申し訳ありませんが、ご期待に添えません」

「申し訳ありませんが、ご期待に添いかねます」

「申し訳ありませんが、ご期待には応えられません」

公益財団法人電信電話ユーザー協会（編）（2013年）
『電話応対技能検定（もしもし検定）3・4級公式問題集』（日本経済新聞出版社）

問題へのアプローチを解説

問題集の第一回目に登場する問題文です。「もしもし検定」ではこのような敬語の使い方がたびたび登場してきます。敬語の使い分けというのが「もしもし検定」ではひとつのファクターとなってきますので、こういう部分で点数を取りこぼすようなことがないように、少し心配な人は学生時分の教科書などを引っ張り出してきて改めて目を通すなど、対策を行ってみてはいかがでしょうか。

もしもし検定の解答

正解：3

電話代行のオペレーターによる徹底解説

アプローチでも書いた事ですが、この問題は敬語の使い方です。ひとつずつ解説します。

1.「すみませんが、それはできません」

こちらについては、明らかに他と比べても敬語として成り立ってはいませんので不正解です。「すみません」という言葉だけでも丁寧さに欠けます。

2.「申し訳ありませんが、ご期待に添えません」

前文は問題ないのですが「添えません」というと、敬語として不足です。他にも理由がありますが、それは次項で説明します。

3.「申し訳ありませんが、ご期待に添いかねます」

こちらが正解です。上記の2と同じように見えますが、「添えません」「添いかねます」を比べて、「添え」と「添い」で送り仮名が少し異なっています。実は「添え」が誤用で「添い」が正しい日本語となります。慣用表現となり、一般的に利用されますので、しっかりと覚えておきましょう。

4.「申し訳ありませんが、ご期待には応えられません」

こちらも不正解です。「応えられません」でも通用するのですが、やはり敬語という言葉としては不足しています。

以上となります。
日常的に使っている言葉として現在「添えかねます」でも通じてしまうため、日頃から誤用が日常化していると、こういう大事な場面でも誤用を選択してしまいがちです。電話代行のオペレーターでも、日常的に誤用がないようにしっかり研修し、勉強をさせて頂いておりますので、電話代行サービス（株）で電話代行を利用される場合にはご安心いただければと思います。

次回のもしもし検定過去問は『もしもし検定過去問：第二問「バイト敬語について」』です。