もしもし検定過去問:第三十七問「時候の挨拶」

更新日:2022.10.31スタッフブログ

四季折々の植物

「もしもし検定の過去問を電話代行サービス(株)のオペレーターが解説」のコラム、三十七回目となります。今回は問題区分「マナー」の到達目標を紹介したいと思います。

美しい動作と身だしなみのマナー

  • 立った姿勢と座った姿勢、正しい着席と立ち上がり方を知る
  • 美しい歩き方、正しいおじぎの使い分け、スマートなドアの開閉を知る
  • ビジネスの服装・髪型・持ち物等について知る

以上となります。

他にもまだまだあるのですが、今回ここまでとさせて頂きます。いずれもビジネスマンにとっては重要な素養となってきます。もしも新社会人や来年就職を控えている就職活動中の学生さん達は、しっかりと覚えておいた方が良いかもしれません。

▼もしもし検定の過去問題37

設問

ビジネス文書でもプライベートな手紙でも、時候の挨拶は季節感を相手に感じさせ、好感を持ってもらうために大事なもので、その月にあった言い回しがあります。不適切な時候の挨拶を、次の中から1つ選びなさい。

  1. 6月 麦秋の候・うっとうしい梅雨の季節に入りました。
  2. 7月 盛夏の候・毎日うだるような暑さが続きます。
  3. 8月 残暑の候・立秋とは名ばかりで暑い日が続いております。
  4. 9月 仲秋の候・朝晩、めっきり涼しくなってまいりました。

公益財団法人電信電話ユーザー協会(編)(2013年)
『電話応対技能検定(もしもし検定)3・4級公式問題集』(日本経済新聞出版社)

問題へのアプローチを電話代行オペレーターが解説

私も今回の問題は大変勉強になりました。私どもはこのような手紙を書くことがなく、それぞれの言葉を勉強することができてよかったです。

今回、それぞれ注目すべきなのは「○○の候」になってきます。昔から使われている季節を感じられる言葉のことで、手紙の枕などで利用されます。しかし、注意が必要なのがそれぞれの時候の挨拶は旧暦で表されていることがあるため、今の季節感と少しズレていることです。例えば8月は暑さの真っ盛りなのに、「残暑の候」と言ったりします。そのズレが誤りである、と間違った認識をしないように注意が必要です。

もしもし検定の解答

正解:4

電話代行のオペレーターによる徹底解説

なかなか使う機会のない時候の挨拶ですが、相手が使ってきた時に正しい対応ができれば、それだけで相手からも一目を置かれるかもしれません。簡単な所は覚えておきたいところです。それでは選択肢をそれぞれ見て行きましょう。

1.6月 麦秋の候・うっとうしい梅雨の季節に入りました。

「麦秋の候」とあります。6月なのに「秋」というのは、今となってはおかしな言い回しであると誤りのように感じられますが、この時期が麦にとって刈り入れ時で、米が実る秋をなぞらえて使われていたそうです。そのため、正しい時候の挨拶と言えます。

2.7月 盛夏の候・毎日うだるような暑さが続きます。

「盛夏の候」。アプローチでも紹介しましたが、旧暦の為に少々季節感がズレています。誤っているように思えますが、正しい時候の挨拶です。

3.8月 残暑の候・立秋とは名ばかりで暑い日が続いております。

「残暑の候」も正しい時候の挨拶です。特に後半部分に「立秋」という言葉が使われております。立秋は今では8月7日となりますので、解答へのヒントとなっています。

4.9月 仲秋の候・朝晩、めっきり涼しくなってまいりました。

「仲秋の候」です。「仲秋」は「ちゅうしゅう」と読みますが、漢字が表すように中程の秋という意味合いがあるそうです。そのため、9月に使われるのではなく、10月頃に使われます。ちなみに9月は「初秋」と呼ばれます。

時候の挨拶は、旧暦との兼ね合いで生まれた言葉が多いため、難しいかとは思います。しかし、少しでも覚えておくと、突然の挨拶などで印象アップを目指せるかもしれません。

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