無人駐車場のセキュリティ ~防犯カメラ設置編~
更新日:2022.10.31スタッフブログ無人の駐車場やコインパーキングは、さまざまなトラブルが後を絶ちません。特に夜間などは人通りが少なくなるため、万全のセキュリティ対策が望まれます。そこで今回は、まず駐車場で多発している犯罪をご紹介し、防犯カメラの設置がもたらすメリットや予算を考慮した各種の設置方法についてご説明します。
駐車場に防犯カメラは必須?利用者に安心してもらうために
狙われる無人駐車場
無人の駐車場では、駐車中の自動車を狙った犯罪が多発しています。特に車両自体の盗難は駐車場での発生率が高く、発生件数全体の半数近くを占めるという指摘も。車両以外によく狙われている物品が、ノートパソコン、自動車の部品、ならびにカーナビです。そのうちノートパソコンの盗難は、個人情報の流出に発展するケースも少なくありません。
駐車場に設置してある各種の機器類が、さまざまな被害を受けることもあります。金品を目的とした犯罪者に精算機や自動販売機が荒らされ、利用者が料金を払わないまま無理に出庫し機材を壊すなどの事例がよく知られています。駐車場の経営者にとっては収益が減るだけでなく修繕費用も発生するため、決して見過ごせない犯罪です。
周りの目が届きにくい駐車場の場合、その環境が犯罪を招いている場合も皆無ではありません。子供の誘拐、強盗、傷害、さらに放火や殺人も発生しています。繁華街の駐車場でも、子供が巻き込まれる事件が起きており安心できません。駐車場によっては夜間にライトしか設置されていない場所もあり、特に子供連れの女性ドライバーは被害者にならないため警戒する必要があるでしょう。
防犯カメラを設置するだけでも抑止効果あり
防犯カメラには、さまざまな犯罪を抑止する効果があります。何か事件が起きた時、犯罪の様子が録画されてしまうため、犯罪行動にブレーキをかけることが可能。実際、地域によっては防犯カメラの設置により犯罪の認知件数が減っています。
駐車場に防犯カメラを設置すれば、警備員が常駐していなくても、誰かが見張っていることと同じ意味を持ちます。自動車本体や車両パーツの盗難はもちろん、利用料金の不払いや契約者以外による不正駐車などの振る舞いはカメラの目をごまかせません。何かあれば犯人を特定する手がかりになるので、そう簡単に目立つ行為はできません。
複数の防犯カメラを設置すれば、死角も減らせます。自動車の陰に隠れて何かしらの犯罪をたくらんでも、いくつもカメラがあると監視の目から完全に逃れるのは困難です。周囲に気付かれないために駐車場を選んでいるのであれば、その目的を果たせません。セキュリティのしっかりしている駐車場は、目立たない場所での犯罪にも抑止効果があります。
何か問題が起きても、防犯カメラの録画映像がトラブルを解決へと導いたケースは、少なからず知られています。無人の駐車場を運営している場合などは、万一の備えとしてもセキュリティ対策を怠らないほうが良いでしょう。
採算とのバランスを考えて、効果的な導入を
最近は、各種の防犯カメラが用意されているので、採算性を考慮しても一定レベルのセキュリティ効果を期待できます。
比較的に手軽なものは、5,000円から導入可能です。無線LANに対応した「ネットワークカメラ」であれば、ルーターと接続できる環境を整えたうえで設置すれば問題ありません。記録した画像はパソコンだけでなくスマホやタブレット端末からもアクセスできるので、在宅していなくても録画内容を確認できます。ただし、この価格帯は防水機能のない商品が多いため、屋外の駐車場に設置する時には防水かどうかの確認が不可欠です。
防水性を含めた屋外対応の防犯カメラを設置するなら、予算は1万円程度から考えると良いでしょう。基本的には自分で設置することになりますが、ホームセンターや通販を利用すればカメラ本体だけでなく接続ケーブルまで一通りそろいます。商品選びの際、大切になるポイントのひとつが、赤外線投光器の照射距離です。この距離が長ければ、夜間の照明があまり明るくなくても遠くまで撮影できますが、それだけ商品は高価になる傾向があります。
録画映像の確認だけであれば通常のテレビで十分ですが、録画時間なども記録したいと考えるなら専用の機能を持ったハードディスクが必要です。この場合、数万円の費用が追加されるため、トータルでは約10万円かかるといわれています。
現在、もっとも一般的なセキュリティ対策の方法が、ホームセキュリティ会社などへの委託です。カメラ1台とモニター1台、これらに周辺機器や工事費を合わせて20万円前後から検討する必要があります。一連の設置作業を委託するので出費は増えるものの、こちらのニーズに合わせて専門スタッフが各種オプションサービスを提案してくれます。この点は大きな魅力といえるでしょう。
なお、防犯カメラの映像は個人情報に該当するため、むやみに設置できません。住宅が駐車場に隣接している場合、その内部を映すわけにはいかず、カメラの角度を調整する必要があります。その他にも法律により個人情報の不正な取得などを禁止する義務が課されているので、あらかじめ確認しておいたほうが良いかもしれません。
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