部屋を借りるとき家賃交渉はどこまでOK?
更新日:2023.04.19スタッフブログ賃貸物件に入居すると、生活費のなかで大きな負担となる経費のひとつが家賃です。大家さんに頼んで値引きしてもらえるなら、出費を抑えるために少しでも安くしたいところでしょう。そこで今回は家賃交渉がそもそも可能かどうかご説明し、同時に交渉しやすい物件やタイミング、また覚えておくべきマナーなどをご紹介します。
家賃交渉とそのマナーについて
家賃交渉はそもそも可能?
賃貸物件の家賃は、まったく交渉の余地がないわけではありません。物件によっては、交渉すれば家賃が安くなる可能性は残されています。
一口に賃貸物件といっても、すべて条件が同じとは限りません。新築の場合もあれば、かなり築年数が経過しているものもみられます。ひとつのマンションであれば間取りは大きく変わりませんが、角部屋や最上階といった違いがあります。築年数や部屋の位置関係は、多少なりとも入居状況を左右するものです。
基本的には、新築あるいは角部屋や上の階ほど好条件の物件と見なされ家賃設定も高くなります。それでも、多くの場合は入居希望者がなかなか途絶えません。一方、これらの条件に当てはまらない物件ほど入居者は見つかりにくくなるといわれています。大家さんが家賃を下げても空き部屋を減らしたいと考えた時、交渉の余地が生まれるのです。
家賃の交渉は可能ですが、どんな物件でも交渉対象に含まれているわけではありません。交渉を試みる際には、どんな物件が適しているか、また交渉するタイミングなども把握しておいたほうがよいでしょう。
家賃交渉しやすい物件とは?
家賃交渉しやすい物件とは、何かしらのデメリットがある部屋です。優良物件にはない問題を抱えているため、入居希望者にアピールしにくいという特徴を持っています。
分かりやすい例としては、低階層の物件が挙げられます。集合住宅は、自分と周りの住人を隔てる仕切りは基本的に天井あるいは壁だけです。防音設備が整っていない物件は、下の階ほど上から聞こえてくる物音が増えます。その点を気にする人は少なくないため低階層は人気が低く、交渉が成功する可能性も高いといわれています。
日当たりのよくない部屋も、交渉に適した物件の好例です。日中、部屋の奥まで陽ざしが届くと気持ちがよいので、通常は南向きの物件に人気が集まります。気分的な問題が大きく、昼間でも薄暗いと避けられる傾向にあります。日照条件も、交渉の可否を左右する主な要素と考えられるわけです。
ほかにも築年数や交通機関へのアクセスに難点のある物件は、あまり人気がありません。これらの問題が気にならないという人は、家賃交渉の際、かなり選択の幅が広がるでしょう。
家賃交渉はどの時期がおすすめ?
家賃交渉におすすめの時期は、4月以降です。梅雨のシーズンや夏場を挟んで9月くらいまでは家賃交渉に適しています。
一般的に、不動産業界は年明けから年度末まで、とくに2月と3月は繁忙期です。新生活に向けて多くの人が物件を探しているので、少しくらい条件が悪くても入居希望者は見つかります。大家さんは空室状況をあまり心配していないので、簡単には家賃交渉に応じてくれないでしょう。
それに対し、ピークが過ぎると状況は変わります。繁忙期でも入居者が決まらなかった物件は、空き部屋を探す人が減少する4月以降はさらに契約されない可能性が高まります。梅雨空や夏の炎天下のなかでは、不動産屋への出足も多くは見込めません。そんな時期の入居希望者は大家さんにとって貴重な存在であり、交渉の余地が生まれるのです。
家賃交渉は、物件の条件だけでなくタイミングも重要です。もし繁忙期に賃貸契約を交わしても、その後であれば家賃について話を聞いてもらえるかもしれません。家賃を安くしたい時は、時期を選んで大家さんに相談することをおすすめします。
交渉時のマナーも大切
家賃交渉に臨む時は、当然のことながらマナーも大切です。失礼な態度で大家さんの印象を悪くしたら、値引きしてもらえるチャンスは減ってしまうでしょう。
いきなり「安くしてくれないか?」と切り出せば、大家さんに嫌われても不思議ではありません。きちんと段階をふんでから交渉に移ったほうが、成功する確率は上がります。まだ契約する前であれば、最適と考えられているタイミングは入居条件を一通り確認して部屋の下見も済ませた後です。
また賃貸契約では、実際の家賃に限らずいろいろな項目で料金が発生します。安易に、何でも値引きを要求することは好ましくありません。たとえば仲介手数料は不動産屋にとって大きな収入源のひとつです。これを値切ると不動産屋のモチベーション低下を招く危険があるので、値引き交渉には含めないほうが賢明といわれています。
もちろん、横柄な態度はマナー違反です。どれほど大家さんが空き部屋を埋めたいと考えていても、乱暴な言葉使いは不快になります。家賃交渉の際は、成功するかどうかに関係なく常に節度ある態度で臨みましょう。
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