アクノレッジメントとは
更新日:2023.03.01ビジネス豆知識コーチングのスキルはたくさんあります。近年、その中でも注目されているスキルがアクノレッジメントです。アクノレッジメントは、承認という意味ですがどのようなものなのでしょう。今回はアクノレッジメントについて紹介します。
目次
「アクノレッジメント」
アクノレッジメント(acknowledgement)は日本語に訳すと承認です。アクノレッジメントは、コーチングスキルの一つです。アクノレッジメントは、ほめることではなく、成果を認める、成長に応じて仕事を任せるなどです。まず、相手の存在を認めて、相手の変化や成果などにいち早く気付き、それを事実として伝えます。伝えられた相手は自己の成長を認知することで、次の行動やチャレンジに向けてのモチベーションになります。「結論から話すようになったね」や「この1年、目標を達成し続けているね」など。変化や成果を事実として伝えることで、相手も素直に受け取ることができるのがアクノレッジメントの特徴です。アクノレッジメントが効果的に作用すると、個人のモチベーションが上がるだけでなく、チームのパフォーマンスも上がります。仕事の効率化、信頼関係の構築などにも有効です。結果的に人材の確保にも繋がります。
アクノレッジメントの実践法
存在承認
「そこにいることに気付いていることを示す」という存在承認の語源がアクノレッジメントにはあります。褒めるということでも相手のモチベーションを上げることができますが、褒めるよりも効果があるのが相手の存在を認めることです。もちろん、褒められなくても仕事ですから頑張れます。ですが、存在を認めてもらえない場合にはストレスが溜まりますし辛く感じてしまいます。当然のように仕事に対するモチベーションは上がりにくくなります。
自分の存在が認められていると感じることで、職場での安心感や信頼関係に繋がります。人間が持っている究極の欲求ともいえる安心したいを満たすことができるのです。存在を承認することで、仕事に対するモチベーションが上がります。
存在承認の例としては次のようなものがあります。挨拶をする、名前を呼ぶ、相手の話を聞く、こちらから話しかける、労う、感謝する、メールや質問に対してすぐに回答する、語尾が下がる相槌(へぇー、ふうん、そう)を使わない、仕事を任せる、役割を与えるなどです。当たり前のことのように思われるかもしれませんが、当たり前のことを当たり前のようにやることがアクノレッジメントの第一歩です。そして、誰に対しても平等に継続して行うことが大切です。相手のことを考え、そのために時間を使うことでアクノレッジメントができるのです。
成果承認
これが一番分かりやすいアクノレッジメントです。相手が成果を出したことに対して、達成したことを認めるアクノレッジメントです。非常に使いやすく、達成や成果の実感を強く印象付けることができます。
行動承認
相手が取った行動で望ましい行動やこの先の成果に繋がるであろう行動に対してアクノレッジメントします。相手のことをしっかりと見ていないと分からないため、相手に対して信頼感や安心感を持ってもらいやすくなります。
成長承認
相手が成長していることに対してアクノレッジメントします。業務目標や成長目標に対してどこまで進むことができているかを伝えます。こちらも行動承認と同じく相手のことをしっかりと見ていなくては分かりません。きっちりとアクノレッジメントすることができれば、信頼感と安心感を持ってもらいやすくなります。
アクノレッジメントを伝える際の注意点
事実のみを伝える
実際に行動したこと、達成したことを伝えます。誇張して伝える、思ってもないことを伝えるのは逆効果になります。
明確に伝え比較はしない
数字や資料などを使って具体的に分かりやすくアクノレッジメントします。そうすることで相手もしっかりと認識することができアクノレッジメントの効果が増します。やってはいけないのは、他人と比較することです。一人一人成長のスピードは違いますし、考え方も違います。比べることはアクノレッジメントの効果を台無しにしてしまいます。
相手がまだ気付いていないことを伝え、相手の反応を待つ
相手をしっかりと観察して相手がまだ気づいていないことを先に気付いて伝えることです。相手は自分のことをしっかりと見てくれているのだと感じますので信頼感も得られます。また、相手の反応が薄くても待ちましょう。よく観察していれば、声のトーンや相手の表情の一瞬の変化に気付くことができます。
3つのメッセージを使い分ける
以下の3つのメッセージを使い分けて使用することでアクノレッジメントの効果が上がります。どのメッセージも必要です。目の前の相手に一番適したメッセージを使いましょう。
YOUメッセージ
あなたはで始まるメッセージで伝える方法です。あなたは最後までやり通しましたね、あなたは目標を達成しましたね、などです。YOUメッセージの場合は、相手に評価しているかのように伝わることがあります。そこを気を付けて使用しましょう。
Iメッセージ
私が主語になるメッセージです。私はあなたのお陰でとても助かりました、私はすごく嬉しかった、などです。Iメッセージは、相手に自分の素直な気持ちを伝えることができます。
WEメッセージ
WEメッセージでは、メッセージの主体が大きなものになります。ビジネスだと会社、家族だと親です。あなたが目標を達成したお陰でチームの士気が上がったよ、あなたの発言はみんなに元気をくれる、などです。受け取る相手からすると、WEメッセージはIメッセージ以上に充実感と達成感を感じることができます。
アクノレッジメントについて紹介しました。アクノレッジメントスキルを上手く使うためには、まず相手を存在承認することが大切です。アクノレッジメントスキルは、モチベーションの向上だけでなく、仕事の効率化、信頼関係の構築ができます。この機会にアクノレッジメントスキルを身に付けてみてはいかがでしょうか。
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