リファラル採用とは

更新日:2023.03.01ビジネス豆知識

リファラル採用

人材を確保することが困難な現代。採用コストを使って新たな人材を募集しても人材を確保することができないということもあります。そんな中で近年注目されているのがリファラル採用です。今回はリファラル採用について紹介します

「リファラル採用」

リファラル(referral)の意味は推薦、紹介です。社員紹介採用、リファラルリクルーティングとも呼ばれます。リファラル採用とは、人材募集をする際に、自社社員を通して紹介や推薦により選考を行う採用方法です。社員の人脈を活用した採用方法です。

リファラル採用を機能させるために企業には良い会社作りが求められます。なぜなら、社員が友人や知人を紹介したいと思わなければリファラル採用はうまく機能しないからです。近年、少子高齢化により労働力不足、若者の離職率の高さが問題になっています。終身雇用制度が崩壊し、売り手市場でもあり、転職へのハードルが下がっていることもあるでしょう。しかし、企業としてはせっかくコストをかけて人材を採用したのに定着しない。おまけに、人材派遣会社を経由して割高なコストをかけても、採用した人材が定着するとは限りません。

その点、リファラル採用だと、信頼できる自社社員の紹介ですので採用のミスマッチも防ぐことができ、自社に合った人材を採用することができます。リファラル採用が上手く機能すれば、人材採用のコストは大幅に削減できます。似たような言葉で縁故採用、コネ採用があります。縁故採用の場合、大抵が血縁者である場合が多く、話が出た時点で採用が決まっています。

しかし、リファラル採用の場合は、社員が候補者を紹介するだけです。そこから通常通りの面接や採用試験がありますので、紹介イコール採用ではありません。社員に積極的に人材を紹介してもらうには、紹介報酬制度(紹介者ボーナス)を設けている企業が多いです。

紹介報酬制度を導入する際には、報酬の金額や支払い方法などをどのようにするのか制度化することが必要です。報酬は金銭にする企業が多いようですが、金銭だけでなく休日や自社商品などを報酬にしている企業もあります。

リファラル採用のメリット

採用コストの削減ができる

人材採用にかかるコストが大幅に削減できます。紹介報酬制度を設けていたとしても、通常通りに人材募集をする場合より採用コストを削減できます。人事部門でも、採用プロセスを簡素化することができますので面接にかかる手間や時間、コストを削減することが可能です。

転職市場に出てこない人材と接触できる

存在的に転職を考えている人材と接触することができます。転職活動をしていなくても、いい会社があれば転職したいと思っている人はいます。優良企業で働く友人からの誘いはいい刺激になります。おおいに転職に興味を持ってくれるでしょう。企業としても、自社に合った優秀な人材を転職市場の争いに巻き込まれることなく採用することができます。

ミスマッチを防ぎ定着率を上げることができる

自社のことを良く知っている社員が紹介する人材は、自社の社風や業務にマッチする人材が多いでしょう。なぜなら、求人サイトでは分からない社風や業務を入社する前に知ることができるからです。そのため、具体的なイメージを持って入社することができます。誤解やすれ違いなどのトラブルやミスマッチを防ぐことができます。社内に友人がいることで不安点もすぐに解消でき、職場に馴染みやすくなります。早期退職を防ぐだけでなく定着率を上げることが可能です。

リファラル採用のデメリット

紹介者とのトラブルが発生する可能性がある

紹介した社員と紹介された人材が何かのきっかけでトラブルになってしまう可能性もあります。そうなるとどちらかが辞めてしまうことも考えておかなければいけません。また、トラブルがなくても、どちらかが退職してしまうと後を追うように退職してしまうといったことも発生する可能性が有ります。人脈を利用した人材紹介制度ですので、こういったことが発生する場合があります。

紹介者の認識不足によるミスマッチが発生する可能性がある

企業が求めている人材像を紹介者が理解していない場合にミスマッチが発生します。また、候補者の性格や持っているスキル、考え方を紹介者が理解できていない場合にもミスマッチは発生します。さらに言えば紹介者が候補者に求人情報、社風や業務を上手く伝えきれていない場合もミスマッチが発生します。候補者が入社してから、思っていた会社と違うということにならないようにしなければいけません。

不採用になる場合もあるため注意が必要

社員の紹介ですがリファラル採用の場合は不採用になることがあります。紹介者にも候補者にも不採用になった場合の伝え方に注意する必要があります。不採用の理由は曖昧に伝えるのではなくしっかりと伝えましょう。リファラル採用を導入する際には、紹介イコール採用ではないということを社員にしっかりと認識させることが大切です。

リファラル採用について紹介しました。今後は多くの企業がリファラル採用を導入していくことが予想されます。しかし、リファラル採用はメリットも多いですがデメリットもあります。導入する際は自社に合うかどうかを見極めることが大切です。

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