相手への気遣いが大切!ビジネスシーンでの断り方
更新日:2023.09.22ビジネス豆知識ビジネスシーンでは、相手方の提案や取り引きを断らなければならない場合があります。相手との関係を崩さないために、言葉選びに慎重になることもあるでしょう。今回は、ビジネスシーンでの上手な断り方について、電話やメール・対面などシチュエーション別にご紹介します。
目次
2種類の「断る」について
私たちが普段使っている「断る」には、2つの意味があります。
「事前に了承を得る」意味
1つ目は、相手に事前に了承を得る意味での「断る」です。「弊社は長期休暇中のため、週末はお会いできないことを事前にお断りしておきます」の様に、事前に相手に了承してほしい内容を丁寧に伝える際に使われます。1つ目の意味での「断る」は、「お断りします」「お断りしておきます」と表現されるのが一般的です。
「相手からの依頼や申し込みを拒む」意味
2つ目は、相手からの依頼や申し込みを拒む意味での「断る」です。相手からの要望を文字通り拒否することを意味し、「断る」の一般的な使い方です。
意味は明確ですが、直接的すぎる表現のため相手を不快にさせる可能性があります。そこで、ビジネスシーンでは「断る」という単語は使わずに別の表現に言い換えることが少なくありません。今回の記事では、2つ目の「断る」について、相手を不快にさせない方法をご紹介します。
相手を不快にさせない断り方のコツ
ビジネスシーンで相手からの依頼や申し込みを断る場合、「断ります」「拒否します」といった直接的な表現をしてしまうと角が立ちます。後々の関係にまで悪影響を及ぼす可能性も少なくありません。相手を不快にさせない断り方には、いくつかコツがあります。具体的な方法を5つご紹介します。
断りの言葉の前にクッションを入れる
「お断りします」「できません」「いたしません」などの断りの意を冒頭で表明すると、頭ごなしに否定している様に感じられ、良い印象を与えません。
断りの表現をなるべく柔らかい印象にするために、冒頭にクッション言葉を入れましょう。「恐れ入りますが」「不本意ではございますが」「誠に遺憾ですが」「申し訳ございませんが」などの表現は、ビジネスシーンでも多く使われます。
断る理由を説明する
相手からの依頼や申し込みを断る場合、理由を明かさずに拒否する方がいます。しかし、ある程度理由を明確にすることで、相手からの理解を得やすくなります。特に、今後も関係を維持したいと考えている場合は理由も併せて伝えましょう。「弊社の予算を超えてしまうため」「リソースが不足しており」など、分かりやすく明確な言葉で伝えると効果的です。
直接的な表現を避ける
肝心の断り方についてですが、直接的な表現を避けて別の言い回しをするのが無難です。「お断りします」「拒否します」「できません」といった表現は基本的に使いません。あまりに言葉のインパクトが強く、相手を不快にさせる可能性があるためです。
同じ意味でも「遠慮させていただきます」「見送らせていただきます」「見合わせていただきます」といった表現のほうが、相手にマイルドな印象を与えるでしょう。
代替案で締める
相手との関係を今後も維持したい場合、断りの意で締めるのはおすすめできません。「断られた」という印象を強く残してしまうためです。日程の調整がつかない場合は、「〇月〇日はいかがでしょうか?」の様に、代替案を示すことで相手を尊重している気持ちも伝えられます。
具体的な代替案を提示できない場合でも、「今後ともよろしくお願いいたします」「次回はご期待に添えるよう尽力させていただきます」など、今後につながる言葉で締めることで、今の関係性を維持したい気持ちを表現できるでしょう。
あいまいな断り方をしない
ビジネスシーンでは、直接的な表現で断るのと同様に、あいまいな表現で断るのも失礼にあたります。断る意志をはっきりと伝えないことで、相手に期待を抱かせたままの状態が続くためです。断りの表現を使わないことはもちろん、断りづらいからといって前置きが長くなりすぎるのも、内容が伝わりにくくなるので注意が必要です。簡潔にかつ丁寧に断る意志を表明しましょう。
ビジネスシーンで使える断りのフレーズ
意識せず言葉を使っていると、ビジネスシーンには適さない表現で相手からの依頼や申し込みを断っているかもしれません。そこで次は、ビジネスシーンで使える断りのフレーズについて、「クッション言葉」「理由」「断りのフレーズ」に分けてご紹介します。
クッション言葉
クッション言葉は、後に述べる断りのフレーズをなるべく柔らかい印象にする効果があります。ビジネスシーンでは、「誠に遺憾でございますが」「誠に不本意ながら」「心苦しい限りではございますが」「せっかくの機会ではございますが」などがおすすめです。
理由
断る理由を明確にすることで、相手からの理解を得やすくなります。ただ、プライベートな理由で断る場合の様に、詳細には伝えられないこともあるでしょう。その場合は、内容をぼかして伝えるなど、臨機応変な対応が必要です。
業務上の依頼を断る場合、「リソースが不足しており」「予算を超過してしまうため」「ご提示いただいた納期内での対応が難しく」など、説明できる範囲で理由を細かく説明するのがおすすめです。また、プライベートな誘いを断る場合は、「先約があるため」「業務が立て込んでいるため」「出張で不在にしており」の様に、ある程度マイルドな表現にしておくのもひとつの方法です。
断りのフレーズ
実際に断るためのフレーズは、相手を不快にさせないことを最優先に選択しましょう。「見送らせていただきます」「遠慮させていただきます」「お気持ちだけ頂戴いたします」といった表現は、角も立ちにくく簡潔に断りの意を伝えられます。
シチュエーション別の断り方
最後に、対面・電話・メールそれぞれのシチュエーションでの断り方についてご紹介します。状況が異なるため、断り方にも多少の違いが生まれます。
対面の場合
対面で断る場合、電話やメールとは異なり、言葉以外にジェスチャーや表情を利用できます。例えば、実際に頭を下げて謝罪する、申し訳なさそうな表情をつくるだけでも効果的です。反対に、対面の場合は表情ひとつで「この人は本気で思っていないな」と感付かれる可能性もあるので、注意して対応しましょう。基本的な断り方は、クッション言葉・理由・断りのフレーズをセットで説明するのがおすすめです。
電話越しの場合
電話越しに断る場合、営業電話など今後関係性を維持する必要のないことも少なくありません。そのため、二度とかかってこない様にはっきりと断ることが必要です。「申し訳ございませんが、現在新規のお取り引きは受け付けておりません」「必要になりましたらこちらからお電話させていただきます」といった表現は、角も立ちにくく会社の評判を落とすこともないでしょう。
メールの場合
メールの場合、やり取りしている方の声も表情も文面から読み取ることはできません。そのため、メールで断りを入れる場合は、より丁寧にマイルドな表現を使う必要があります。「せっかくの機会ではございますが、あいにく弊社のリソースが不足しているため、今回は辞退させていただきます」といった表現が良いでしょう。
また、メールでは最後にお詫びの一文を付け足すのもおすすめです。「せっかくのご提案をいただいたにもかかわらず誠に申し訳ございません」の様に、謝罪の気持ちが伝わる一文を書き入れましょう。
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