「特定商取引法に基づく表記」電話番号開示の義務
更新日:2022.03.31スタッフブログネットショップでは通常、「特定商取引法に基づく表記」という形で、特定商取引法という法律により氏名、住所、電話番号などの記載が義務付けられています。ここでは、特定商取引法とはどんな法律か、電話番号などの表示が義務付けられている理由について説明します。
通信販売は特定商取引法による規制がある
特定商取引法は、訪問販売や通信販売において、事業者が守るべきルールなどを定めた法律になります。通信販売は便利ですが、消費者側は商品を直接手にとって確かめることができませんので、自分が思っていた商品と違うなどのトラブルが発生しやすくなっています。通信販売にはクーリングオフも適用されないため、そのままでは消費者の保護が不十分になってしまいます。
こうしたことから、特定商取引法では、通信販売に対し、さまざまな規制を加えています。その1つが広告に関する規制です。特定商取引法11条において、事業者は広告中に一定の事項を表示することが義務付けられています。通信販売の広告は、消費者にとって唯一の情報源になりますから、必要な情報が漏れなく記載されていることが望ましいからです。
なお、インターネットを利用した通信販売では、商品販売サイト自体が広告の機能も持っています。そのため、商品販売サイトに、特定商取引法11条に定められている事項を表示しておく必要があります。
「特定商取引法に基づく表記」には電話番号も記載する
多くのネットショップでは、「特定商取引法に基づく表記」の専用ページを設け、特定商取引法11条に定められている事項を記載しています。ちなみに、特定商取引法に基づく表記を行う場合には、必ずしも専用ページを作らなければいけないわけではありません。けれど、専用ページを作った方が、事業者が法律に定められている義務を果たしていることを明らかにできると同時に、利用者にとっても参照する際の利便性が良くなります。
「特定商取引法に基づく表記」のうち特に重要なのは、事業者の氏名、住所、電話番号の表示です。氏名は、個人事業者は戸籍上の氏名を記載しなければいけません。住所は現在のものを正確に記載する必要があります。また、電話番号については、確実に連絡がとれる番号を記載しておかなければいけません。
通信販売で利用者を保護するためには、販売者とスムーズに連絡がとれる状態にしておく必要があります。インターネットを利用して取引を行うネットショップでも、メールだけではスムーズに連絡がとれないことがありますから、電話番号の表示が義務付けられているのです。
「特定商取引法に基づく表記」の記載事項
特定商取引法で通信販売の広告や商品販売サイトへの表示が要求されているのは、次の13の事項になります。
- 対価、送料
- 対価の支払い時期と支払い方法
- 商品の引き渡し時期、サービスの提供時期
- 契約解除や返品特約について
- 事業者の名称、住所、電話番号
- 法人事業者が電子情報処理組織を利用して広告する場合、当該販売業者代表者などの氏名
- 申込の有効期限があるときには申込期限
- 対価、送料以外に購入者などが負担すべき金銭があるときには、その内容と金額
- 商品に隠れた瑕疵がある場合、販売業者の責任に関する特約があるときには、その特約の内容
- ソフトウェアに関する取引である場合には、ソフトウェアの動作環境
- 販売数量制限などの特別な販売条件があるときには、販売条件の内容
- カタログが有料である場合には、その金額
- 電子メールで広告をするときには、電子メールアドレス
なお、上記の項目をすべて表示するのは難しいこともあります。そのような場合には、これらの事項を記載した書面や電子メールを遅滞なく提供することを広告に表示し、かつ、実際に請求があった場合に遅滞なく提供できるような措置を講じていれば、表示事項を一部省略することができます。
ネットショップの電話番号は、特定商取引法によりサイトへの表示が義務付けられています。ネットショップを開業するときには、確実に連絡がとれる電話番号を用意してきましょう。「ほかの業務が忙しいので、電話対応はどこかに任せたい」とお考えの方は、電話代行サービスまでご連絡下さい。
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