レオパレス21が音声認識ソリューションを導入開始

更新日:2022.05.09スタッフブログ

音声認識ソリューション

オペレーターの業務負担を軽減するIT化

レオパレス21のコールセンターには、入居者をはじめとする多くの人から電話がかかってきます。レオパレスは、電話対応の品質を向上するためオペレーターのスキルアップと業務負担の軽減が必要と考えました。そこでコールセンターに導入されたシステムが、「音声認識ソリューション」です。今回は、このソリューションの特徴とシステム導入後に達成された成果、またIT化やAIをめぐるコールセンター業界の動向についてご説明します

音声認識ソリューションとは?

音声認識ソリューションとは、音声データである人の声を文字に置き換える仕組みです。コールセンターの電話対応業務では、通話内容を文書として保存する際などに活用されています。
レオパレス21が導入したソリューションシステムにも音声認識技術が組み込まれており、オペレーターと顧客との会話はすべて文字に変換可能です。通話の様子をモニタリングする際、音声記録と文字を照らし合わせながらチェック作業を進められます。話が聞き取りにくい時には文書を見直せるため、通話内容を聞き間違えるリスクを減らせます。

声の調子などから感情を読み取る感情解析技術が併用されているので、お客様の心の動きを判断する場合にも有効です。表面的には「ありがとうございました」と発言していても、その言葉が本音とは限りません。感情解析機能は目に見えない心理状態を可視化するので、顧客の本心を把握しやすくなります。
これらの機能により、単に会話のやり取りを確認するだけでなく、オペレーターの回答に対して顧客が十分に満足したかまで測定できます。電話対応において重視される顧客の心情理解がどれほど達成されたか分かるため、コールセンターにとって見逃せないシステムといえるでしょう。

時短とコスト削減を実現

音声認識機能は、モニタリングに加えてオペレーターの支援にも役立てられ、業務時間の短縮を実現しています。
支援システムの代表例が、FAQ画面の自動表示機能です。問い合わせ対応では、多くの顧客から同じ質問を受ける場合があります。通常、繰り返し聞かれる内容は「FAQ(よくある質問)」に分類され、オペレーターによる回答も統一して差し支えありません。この支援システムでは、音声からFAQに当てはまる要件と認識すると典型的な回答の流れがパソコン画面に自動表示されるのです。オペレーターはマニュアルを探す手間が省かれ、お客様を長々と待たせず画面上のガイダンスを見ながら速やかに案内をはじめられます。

オペレーターのスキルアップも、効率化が可能です。音声認識ソリューションを使ったモニタリング調査では、各オペレーターの電話対応を評価する際、顧客の感情など以前より多くの要素が判定基準に含まれています。評価の高い対応方法は、見習う価値のある模範として他のオペレーターから受け入れられる可能性が高いでしょう。その音声データは、文字変換機能により大した手間をかけずスクリプトを作成できます。すぐにでも見本原稿を実践の場に持ち込めば、すべての受付対応のレベル向上が図られ、品質の均一化も期待できます。
このシステムに備えられた各種の機能は、さまざまな場面において作業負担を減らします。オペレーターは業務を円滑に進められるので、結果的にコスト削減につながるのです。

急速なIT化とAI導入はコールセンター業界の最近のトレンド

コールセンター業界においても各業務のIT化やAIの導入は急速に進められ、今やトレンドになったともいわれています。

協力するAI

パソコンの性能は上がり、多彩なソフトがインストールされているため、オペレーターの作業はかつてより苦労が少なくなりました。一通りの商品情報などは画面上で閲覧できるためマニュアル本のページをめくる面倒はなく、音声記録を文書化する機能により顧客対応の概要を入力する作業も正確性が増しています。最近では大量の顧客情報を短時間のうちに分析できるので、個人レベルのニーズを詳しく調べられて、顧客ごとの個別対応も可能になっています。IT化により作業面での負担は軽くなり、多くの要求に応えられる様になったといえるでしょう

業務内容によっては、AIがオペレーターの代わりを務めはじめています。いろいろな業種が商品の宣伝手段などを目的に電子メールを活用していますが、AIを組み込んだシステムは各種のメールを自動配信してくれます。あらかじめ受信メールの用件ごとに返信内容や送信のタイミングを指定すれば、残りの手続きは自動的に処理される仕組みです。オペレーターが一通ずつ作成する必要もありません。その他の業務もパターン化できる場合は、最初の条件設定のみ済ませればAIが指示通りに任務を遂行することが可能です。

しかし、まだAIは正解の定まらない、デリケートな問題を苦手としており、何と回答すればよいか迷うことも少なくありません。この種の柔軟性が求められる受け答えに対しては、オペレーターが最適でしょう。そのため、IT化の中でオペレーターの担当業務が絞り込むことができれば、AIとの共存も決して不可能とはいえません。

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