パッシブインカムとは?意味や種類を解説

更新日:2023.05.16ビジネス豆知識

パッシブインカムとは?意味や種類を解説

パッシブインカムとは、活発な労働を伴わず所得を生み出す方法です。多くの労力をかけず安定収入を見込めるため、副業で取り組んでいる方も珍しくありません。ただし、基本的にリスクを伴う方法であるため、始める前にデメリットを理解しておいたほうがよいでしょう。そこで今回は、パッシブインカムの意味や仕組みを解説し、メリット・デメリットや代表的な種類をご紹介します

パッシブインカムの意味や仕組み

パッシブインカムの意味や仕組み

パッシブインカムは、積極的に働かず収入を得るビジネススタイルです。この特徴から、不労所得とも呼ばれています。以下では、パッシブインカムの言葉の意味や所得を生み出す仕組み・手順についてご紹介します

言葉の意味

パッシブインカムは、「パッシブ(passive)」と「インカム(income)」が組み合わされた言葉です。パッシブは、「受動・受身の」や「消極的な」の意味があります。インカムは、「収入・所得」を指す単語です。パッシブインカムを言葉通り解釈すると、「受身の・消極的な収入・所得」になります。

この言葉を実際のビジネスに当てはめた場合、自分から積極的に手足を動かさず収入を得るスタイルが該当します。最初に必要な手続きを済ませれば、その後は安定的に所得を入手できるところが主な特徴です。基本的に労働活動を伴わないため、日本のビジネスシーンでは「不労所得」の表現も用いられています。

所得を生み出す仕組み・手順

パッシブインカムは、運用資金を元手として投資により所得を生み出す仕組みが一般的です

手順1.運用資金の準備

この方式で収入を得るには、最初に運用資金の準備が必要です。多くの資金を用意するほど、不労所得を手に入れやすくなるといわれています。一度に多額の初期費用を調達できない場合、少しずつ積み立てる方法も選択できます。

手順2.資産投資の目的や期限の設定

次は、資産投資の目的や期限を決める段階です。投資目的が明確になっていると、運用資金を他の用途に使わず手元に確保しておきやすくなります。また、期限を設定しておけば、思ったほど収益が出なくても固執せずに済むでしょう。

手順3.投資方法や投資先の選択

次は、投資方法や投資先の選択です。この段階では、株式や不動産のいずれに資金を投じるか、あるいは実際に投資する企業や物件を決めます。投資商品によってリスクは異なるため、どこに投資するかは慎重に選ぶ必要があります。

手順4.投資開始

最後は、実際に投資を始める段階です。通常、資産投資は投資方法や投資先を問わず多少のリスクが伴います。ノーリスクで投資を続けることは難しく、すぐに利益が生まれるとは限りません。資産価値は常に変動するものであり、短期間で成果を求めるより長期的な目線で取り組むほうが得策です。そのため、最初は焦らず少額から投資するのがよいと考えられます。

パッシブインカムのメリット・デメリット

パッシブインカムのメリット・デメリット

パッシブインカムは、様々なメリットが期待できるビジネスの方法です。ただし、デメリットもあるため、注意は怠れません。以下では、パッシブインカムに伴う主なメリット・デメリットをご紹介します

主なメリット

パッシブインカムがもたらす大きなメリットは、自ら積極的に働かなくても一定額のお金が手に入るところです。この方式は、資産投資などで最初に所得が生まれる仕組みを構築すると、後は安定的な収入を見込めます。その仕組みが順調に機能した場合、月々の生活に不便しない金額を労働せずに得られる可能性があります。

自由な時間が増えるところも、パッシブインカムの主要なメリットです。毎月、働かずに一定の所得が生まれ労働時間が減少した場合、余った時間は趣味など自分の好きなことに費やせます。

パッシブインカムは、投資額や投資先を増やすことで収益の拡大も可能です。たとえば株式投資で投資額を増やせば見返りは大きくなり、不動産投資で賃貸する物件を追加すれば家賃収入の拡大につながります。これらのメリットを活かせば、趣味や家族との時間を充実させながら豊かに暮らせるだけの収入を得られる可能性があります。

主なデメリット

パッシブインカムで注意したいデメリットは、運用資金や投資などの知識のインプットが欠かせないところです。資産投資を始める場合、元手となる資金は不可欠です。また、少しでも投資リスクを減らすには、事前に投資関係の専門的な知識を習得しておく必要があります。そのため、投資を開始するまでには手間や時間がかかるといわれています。

リスクがゼロではない点も、パッシブインカムの大きなデメリットです。投資は、いつ不測の事態が起きるか予想できません。株式や不動産価値は急に暴落する危険性があり、常に投資リスクを伴います。

さらに、パッシブインカムは、結果が出るまでに多くの時間を要するケースが目立ちます。投資額に見合う所得を得られない場合、マイナス収支になるところも見過ごせないデメリットです。パッシブインカムは、多額の収入を得られる保証がありません。そのため、資産投資する時などはデメリットを頭に入れておく必要があると考えられます。

パッシブインカムの種類

パッシブインカムの種類

現在、パッシブインカムの種類は多種多様です。資産投資にとどまらず、様々な方法で収入を得られるケースが見られます。以下では、代表的なパッシブインカムの種類や特徴をご紹介します

株式投資

株式投資は、従来から広く知られるパッシブインカムの代表例です。株の保有・売買を通じて所得を生み出すところに、大きな特徴があります。この方法で入手できる所得は、配当金や売却益です。配当金は、一定期間にわたり株式を保有すると得られます。売却益は、株を購入した時より高値で売ると生まれる利益です。また、配当金の金額は企業によって異なり、株を安く購入して高く売るほど売却益は大きくなります。

不動産投資

不動産投資も、従来から周知されているパッシブインカムです。こちらは、賃貸物件からの家賃収入や売却益が中心になります。賃貸物件からの家賃収入は、部屋を貸す場合だけでなく所有地を駐車場などに提供して得られる所得も含まれます。売却益は、不動産を売買するなかで手に入れられる収益です。賃貸物件は、利用者を確保すると家賃収入の安定化につながります。また、所有物件は、不動産価格の高騰時に売れば多額の収益を入手しやすくなります。

FX投資

FX投資は、国内外の通貨を取引(売買)することで利益を生み出す方式のパッシブインカムです。日本の場合、国内の通貨である「」を海外で流通している「ドル」や「ユーロ」と取引します。通貨の購入時より売却時の取引価格が高ければ、その差額が収益になります。そのため、FX投資で収入を得るには、為替相場や世界の経済動向をチェックすることが重要です。

印税収入・広告収入

印税収入と広告収入も、積極的に労働せず所得を入手できるパッシブインカムの一種です。印税収入は、書籍の出版時などに発生する収入です。通常、書籍の執筆者には著作権があり、出版者は著作権を使用する対価として執筆者に印税を支払います。広告収入は、ブログや動画配信で広告を掲載すると得られる所得です。

それぞれ、書籍の定価・発行部数やブログ・動画の閲覧数により収入額は変わってきます。他には、企業が提供するポイントを投資信託などで運用する「ポイント投資」もパッシブインカムの1例です。このタイプの代表例としては、入手したポイントで株を変えるサービスが挙げられます。

最近、パッシブインカムの種類は多岐にわたり、投資リスクを分散するため複数の方法を組み合わせるケースも見られます。これからパッシブインカムを始めるなら、様々な種類について理解を深めておくとよいでしょう。

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