シニア社員が急増!シニア人材の有効な活用法

更新日:2023.05.17スタッフブログ

携帯で業務チェックするシニア社員

少子高齢化にともない若手の労働力は減り、シニア社員が増えてきました。行政も、企業に対して就労できる年齢の延長を求め始めています。この様な現状のなか、シニア社員の活用方法を模索している企業は少なくありません。そこで今回は、シニア世代の労働者が増加した背景を踏まえながら、シニア社員を採用するメリットや注意点などをご説明します

シニア社員にも活躍の場を!

シニア社員増加の背景

シニア社員増加の背景には、「法律の改正」と「高齢者の意識の変化」というふたつの動きがあります。

まず、法律面が与えた大きな影響は、「改正高年齢者雇用安定法」の施行による就業年齢の変更です。企業は、希望者に対して最終的に65歳まで働ける労働環境の整備を義務付けられました。今後は若い労働人口が減り、年金の徴収額も下がるという推計があります。それによって、60歳で退職した人にすぐ年金支給するのは難しくなるかもしれない、という懸念が生まれました。退職から年金支給が開始されるまでの期間をつなぐため、定年の引き上げが法的に規定されたのです。

高齢者側も、60歳で現役を退かず就労期間の延長を求める人が増える傾向にあります。その理由は、「少しでも収入を増やし、定年後の生活を楽にしたい」が主ですが、それだけではありません。働くことに生きがいを感じる、あるいは数十年かけて育んできたスキルを後輩に伝授したい、と考える人など、さまざまな意見があります。

年金対策と高齢者の意向が主な要因となり、シニア社員の増加を招いていると考えられます。

シニア社員採用のメリット

シニア社員を採用すると、職場の活性化や人材育成の点でメリットがあります。
シニア世代にとって、新たな職場探しは決して容易ではありません。作業を覚えるスピードや体力面で、若い人より苦労もあるでしょう。それでも、社会人経験豊富で、ビジネス体験から学んだことを若者や新人社員に還元できます。シニア世代ならではの役割とポジションがあるのです。

経験のある業種では、これまでに磨かれた技量が活かされる場合もあります。仕事は、いつでも予定通りに進行するとは限りません。業務によっては、マニュアルに従っていてもうまく処理できないケースが少なからず発生します。そんな時に熟練者がいれば、不測の事態への対処法やマニュアル化の難しい作業のコツなどを若年層に教えてくれるでしょう。シニア社員が若手の教育に力を発揮すると、職場全体の底上げを図れます。

労働意欲にあふれたシニア社員が採用されると若手社員に刺激を与え、職場に好影響を及ぼすことが期待されます。

力を発揮するだけが全てではない

シニア社員採用での注意点

シニア社員を採用した際、トラブルにつながりやすい要素のひとつが「指導されることへの抵抗感」です。
社会通念などは時間とともに変化していくため、人生経験の豊かなシニア世代であっても過去に覚えたマナーや知識だけでは通用しない場合があります。年下の社員から、言葉使いなどについて新常識を教わるケースも皆無ではありません。その場合、今まで面倒をみてきた若い世代から逆に指導されるため、素直に受け入れられなくなる人は多少なりとも存在するでしょう。

長年の職務経験も、若年層による指導を妨げる恐れがあります。シニア世代には、長い時間をかけて磨いたノウハウを重んじるあまり、新しい方法に切り替えられない人もいるためです。最近はパソコン関連の便利なツールが次々に登場していますが、シニア層の誰もが目まぐるしく変わる状況に適応できるわけではありません。人によっては「慣れ親しんだ手順のほうが速く作業できる」と主張し、新たな操作方法を覚えてくれないことも多々あります。

シニア世代のなかには、指導者としての経験やベテランと呼ばれるほどの業務実績を持つ人もいます。職場でのトラブルを回避するためにも、採用する際はこれらの点を考慮しておく必要があるでしょう。

シニア層窓口担当など、シニアにふさわしい仕事を与える

シニア社員は、たとえ新規採用であっても人生の先輩です。年齢や経験にふさわしい仕事を担当してもらえば、若手社員は多くのことを学べるでしょう。

例えば近年は、ビジネス電話の受け答えなどコミュニケーションに苦手意識のある新入社員が増えたといわれています。その背景には、固定電話の減少で電話する機会も減ったことなどがあります。そんな新入社員に対し、ビジネスマナーを熟知したシニア社員が手本を示せば、よい指導になるのではないでしょうか。

また、シニア社員には同じシニア層の接客対応を任せるという方法もよいでしょう。年齢が近いスタッフに対応してもらえれば、顧客も安心して相談できるかもしれません。高齢者から問い合わせがあっても、シニア社員であれば時間をかけずに相手の心情を理解できると期待できます。

不足する若手労働力を穴埋めする存在として注目される、シニア社員。適切な仕事と役回りを与えれば、大きな戦力となります。熟練した技量や豊富な経験を活かせるスキームを、ぜひ模索して下さい。

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