建築のプロになる!一級建築士とは?

2020.03.25スタッフブログ
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建築や設計に携わる方の中には、一級建築士にあこがれる方も少なくありません。国内だけでなく世界でも活躍できる一級建築士の仕事は、どういったものなのでしょうか。今回は、一級建築士の仕事内容に加えて、二級建築士との違いや一級建築士試験合格の秘訣などをご紹介します。

一級建築士

 

一級建築士は知識と経験を兼ね備えた建築のプロ

建築士とは、建造物の設計や工事監理を請け負う専門の技術者を指します。建築士の資格には3種類あり、木造建築士・二級建築士・一級建築士の順に仕事の幅も広がります。その中でも、一級建築士は全国に36万人ほどしかいない(平成29年)、建築士の中でも最難関の資格です。

一級建築士の最大の特徴は、設計できる建物に制限がない点です。私たちが普段生活している様な戸建て住宅はもちろん、大きなマンションや学校・映画館・病院などの大規模な建造物を担当することもあります。上記の様な大規模建造物は、二級建築士では設計することができません。

また、一級建築士になるためには、一定年数の実務経験が必要です。学校で学んだ知識だけでは、資格を取得することはできません。つまり、一級建築士は知識と経験を兼ね備えた建築のプロなのです。

 

一級建築士の仕事内容

一級建築士の仕事は、大きく2種類の内容に分かれます。

ひとつめは、「設計業務」です。設計業務は、さらに3つの業務内容に分けられます。建物の土台や柱の本数、骨組みを設計し、地震・台風・火災などに対する建造物の安全性を担保する「構造設計」。コンセントや上下水道の処理設備の様に、人が快適に過ごすための環境を整える「設備設計」。内観・外観・配管なども含めたすべてのデザインを請け負う「意匠設計」の3つです。

二級建築士でも同様の設計業務を行いますが、建造物の構造規模が大きく異なるため、一級建築士にはより深い知識と経験が必要です。

ふたつめは、「工事管理業務」です。設計が完了した後、施工者の工事が設計図通り進んでいるか確認します。工事管理業務は、建築法上建築士のみに認められた独占業務です。

二級建築士や木造建築士も工事管理業務を行いますが、設計業務と同様、規模が大きく違います。

 

 

一級建築士と二級建築士の違い

建築士を目指している方の中には、最終的に一級建築士を目指している方もいれば、二級建築士を目標としている人もいます。両者にはどういった違いがあるのでしょうか。

 

試験の難易度の違い

一級建築士と二級建築士では、資格試験に大きな違いがあります。二級建築士の試験は、大学や専門学校で指定科目を履修して卒業すれば受けられますが、一級建築士の場合はどのルートでも建築実務の経験が2年から4年必要です。

合格率も二級建築士試験が20%ほどなのに対して、一級建築士試験は10%と、2倍程度の差が開いています。

また、一級建築士試験は以前よりも難しくなったといわれています。試験難易度の変化は、出題範囲の拡大や、合格基準点の上昇などに表れています。背景にあるのは、2005年前後に起きた、建築士による構造計算書の偽造問題です。この事件によって建築基準法が大幅に改正され、一級建築士に求められる質もさらに高くなりました。

 

設計できる建物の違い

前述のとおり、一級建築士と二級建築士では設計できる建物の大きさが異なります。高さが13m以下で軒高が9m以下、さらに延べ面積が300m2以下であれば二級建築士でも設計できますが、ひとつでも上記のサイズを超える建物は一級建築士でなければ設計できません。また、特定建造物(学校・病院・劇場など)は、サイズにかかわらず一級建築士のみが設計できます。

 

免許交付者の違い

二級建築士の免許を交付するのは、各都道府県知事です。それに対して、一級建築士の免許を交付するのは国土交通大臣です。免許交付者の違いを見ても、一級建築士のほうがより高度な専門的知識を必要とし、その分大きな権利を与えられていることが分かります。

 

 

一級建築士試験に合格する秘訣

建築士試験は、「学科試験」と「設計製図試験」のふたつに分かれていて、学科試験に合格した方のみが設計製図試験を受けられます。これは一級建築士試験・二級建築士試験・木造建築士試験すべて共通です。

ただ、学科試験に合格すれば、その後の設計製図試験に落ちた場合でも、2年間は学科試験が免除されます。一級建築士試験は合格率10%の難関試験なので、初めて受験する方は、まず学科試験合格を目指して勉強するのが無難です。一級建築士は、年数をかけて取得する資格ということを忘れてはいけません。

 

 

一級建築士のメリット

一級建築士になるためには、相応の努力が必要です。そして、努力して一級建築士の資格を手に入れると、以下の様なメリットがあります。

 

給与のアップ、出世につながる可能性

一級建築士や二級建築士の資格を持ちながら、大手メーカーやゼネコンなどで会社員として働いている方は、手当てが出ているケースも少なくありません。当然ですが、二級建築士から一級建築士に昇格することで、手当てや基本給の額がアップする可能性は高いです。一級建築士の資格を取得したことで、相応のポストを与えられる場合もあります。

また、一級建築士の資格は、転職の場面でも重宝されます。現在の給与や役職に不満のある方は、転職を検討してみても良いかもしれません。

 

上位資格を取得できる

一級建築士は、さらに上位の資格である「構造一級建築士」「設備設計一級建築士」を受験できます。受験資格が「一級建築士を取得してから5年の実務経験」なので、一級建築士のみが受けられる試験です。

構造一級建築士や設備設計一級建築士の資格は、大きな建物の設計の際に必要となる資格です。

 

独立に向けた準備ができる

一級建築士、または二級建築士の資格を取得後、3年の実務経験を経ると、「管理建築士」試験を受験できる様になります。管理建築士とは、建築士が独立して設計事務所を開設する際に必須となる資格です。管理建築士の試験自体は、それほど難しいものではありません。

 

公共施設の建築に携われる

前述のとおり、公共施設や特に大きな建造物の設計ができるのは、一級建築士のみです。大きな建造物の設計者は、時に名前が歴史に残ります。建物の評判が良ければ、次の仕事が舞い込んでくることもあるでしょう。ほかの建築士にはできない、夢のある建造物の設計に携われるのは、一級建築士の大きな魅力です。

 

お客様からの信頼が得られやすい

一級建築士と二級建築士の差は、能力ではなく設計できる建物の大きさの差です。二級建築士でもすばらしい設計をする方は何人もいます。

しかし、これから家を建てようと思っているお客様は、両者の違いを意識していません。そのため、「一級」「二級」といった言葉の違いは、そのまま信頼の得やすさにも大きく影響します。お客様から信頼を得やすいため、独立しても仕事が舞い込んでくる可能性は高まります。

自分の実力を過信してはいけませんが、一級建築士になるために努力したおまけ、程度に考えてみてはいかがでしょうか。

 

 

一級建築士はあらゆる建造物を設計するスペシャリスト

建築法上、一級建築士はどんな建造物でも設計できる、まさに建築のスペシャリストです。その分、資格を取得するまでには苦労もありますが、一級建築士になった後は大きなメリットもあります。一級建築士になろうと考えている方は、長期的な勉強計画を立ててみてはいかがでしょうか。

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