東京の水道水が美味しい！水道局の取り組みとは？

更新日：2022.10.31スタッフブログ

日本の水処理技術は世界的に見ても高水準であり、高い評価を受けています。水道水の処理と管理は各自治体の水道局がその役割を担いますが、その中でも水処理技術と水質管理、ブランド性においてトップランナーを走るのが、東京水道局。今回は、東京水道局のブランド商品や、同局の取り組みをご紹介します。

1 東京の水道水は美味しい！

東京の水道水は美味しい！

東京水道局のブランド商品“東京水”

「東京の水道水は、製品として売り出せるほどおいしい」そんな水道水の常識を覆したのが、東京水です。これは、東京水道局が企画・販売した水道水の製品で、“安全でおいしい水プロジェクト”の一環として売り出されました。東京水道局が誇る水処理技術を生かして生み出された500mlペットボトルは、販売と同時に「おいしくて飲みやすい」と評判となり、またたく間に東京水道局のブランド品として定着しました。

東京水はミネラルウォーターの様にコンビニやスーパーで広く販売されているものではなく、都庁舎内に入っている店舗や都の関連施設といった一部限定の場所で販売されています。

また、賞味期限がほかの水製品より短めなのも東京水の特徴です。東京都水道局は、同製品のおいしさをより実感してもらうため、賞味期限を1年に設定しています。これはあくまで“おいしく飲むための期限”であってこれを過ぎても飲めないわけではありませんが、品質に価値を置く東京水の良さを味わうためにも、賞味期限は守って飲んだほうが良さそうです。

東京水を扱ったさまざまなイベント

ブランド的価値もある東京の水道水ですが、この高品質の水を扱ったイベントやキャンペーンも開催されています。東京水とミネラルウォーターのどちらがおいしいか決める「東京水飲み比べキャンペーン」では、5万人以上が参加（平成27年度）どちらが東京水でどちらがミネラルウォーターか分からない中で参加者に飲み比べてもらった結果、「東京水がおいしい」と答えた人が38.6％、「ミネラルウォーターがおいしい」と答えた人が44.4％を数え、水道水でもおいしさを追求すればミネラルウォーターの品質に肉薄できることを示しました。

東京水道局の取り組み

東京水道局では、都民の生活を支える東京水のさらなる向上を目指し、さまざまな取り組みや水道事業に挑戦しています。そのいくつかをご紹介します。

東京タップウォータープロジェクト

「タップウォーター」のタップとは蛇口の意味で、つまりは水道水を意味します。「つくり・届ける・伝える」をコンセプトに、安全でおいしいと評判の高い東京の水道水が、より多くの人々の口に届くことを目指すプロジェクトです。飲み水としての評価も高い東京の水ですが、潜在的に「水道水はまずい」「ミネラルウォーターのほうが安心」と考える人が少なくありません。その様な先入観と従来のイメージを払拭するためにこのプロジェクトが立ち上がったと言う背景があります。

東京水道イノベーションプロジェクト

世界一と呼び声高い東京水道の管理システムや水処理技術のレベルをさらに高め、国内外に発信していくことを目的に立ち上がったプロジェクトです。この先、東京はIWA世界会議や東京オリンピックなど、世界規模のビッグプロジェクトが控えています。これらの国際イベント成功の鍵は、安全に飲める水処理の技術とそれを供給するシステムにあると言っても言い過ぎではないでしょう。東京水道局が国際社会の一翼を担う構成員として貢献するための一大プロジェクトとも言えます。

東京水道水あんしん診断

東京水道水を利用しているユーザーが、今後も安心して使用してもらうことを目的に、診断員が個別訪問して行う診断サービスです。水道診断の内容は、漏水の有無を調査する「簡易漏水調査」、水道水の残留塩素濃度と電気伝導率を測定して水質の安全性を確認する「簡易水質調査」などがあります。診断終了後、診断結果を利用者に渡して水質の状態などを詳細に説明してくれます。この診断サービスはもちろん無料。診断で得られたデータは今後の技術開発や水質管理の研究などに生かされます。