リーダー必須「ダイバーシティ・マネジメント」

2020.01.07ビジネス豆知識
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ダイバーシティ(Diversity)とは多様性を意味することばです。ビジネスシーンでは性別・国籍・宗教などを問わず、さまざまな方が多様な働き方をするという意味で使用されます。多民族国家であるアメリカや、言語や宗教が異なる国々が隣り合っている東南アジアやヨーロッパでは、当たり前の様に多様性が受け入れられ、ダイバーシティ・マネジメントが行われています。

日本でもようやく組織のダイバーシティ化が進んできているようですが、さまざまな理由からなかなか浸透しにくい状況にあるようです。これからの時代に必要不可欠といわれているダイバーシティ・マネジメントは、企業が導入することでどういったメリットがあるのでしょうか。ダイバーシティ・マネジメントが必要とされる理由や、導入する際のポイントなどをご紹介します。

ダイバーシティ・マネジメント

 

ダイバーシティ・マネジメントとは?

ダイバーシティ・マネジメントとは、「多様化する従業員の働き方のニーズや個性を受け入れ、それを最大限に活かして組織を強化すること」と定義されています。

ダイバーシティ・マネジメントの考え方は1960年代のアメリカで誕生しました。多様な人種が存在するアメリカでは、奴隷制度といった歴史的背景の影響も受け、さまざまな差別が存在していたのです。雇用や処遇の面でも差別は明らかであったため、黒人による基本的人権を要求する公民権運動が多発します。

こうした状況を是正するために「新公民憲法」が誕生し、企業による人種・女性差別は法律で禁止されることになりました。有色人種(主に黒人)や女性など、マイノリティに対する差別のない公正な採用活動や処遇が実現したのです。1980年代になると、企業がCSR活動(社会的責任)の一環としてダイバーシティ・マネジメントに積極的に取り組みはじめました。

グローバル化や労働人口の減少が進む現在では、多様なニーズに対応するためにダイバーシティ・マネジメントが必要不可欠になっているといえます。ダイバーシティ・マネジメントに取り組んだ結果業績が伸びたという企業もあることからも、導入の必要性が伺えます。

 

 

日本におけるダイバーシティ・マネジメント

日本には古くから男尊女卑の背景があり、ビジネスシーンでは正規雇用の健康な日本人男性が支配的立場にありました。その考えが根強く残る企業もまだ多いため、日本ではダイバーシティ・マネジメントが浸透しにくいといわれています。それ以外にも十分な子育て支援制度が整っていないことや、外国人や英語が苦手な国民性など問題は山積みの状態です。

日本においてダイバーシティ・マネジメントは、1985年に改正された「男女雇用機会均等法」が施行された後に注目され始めました。そのため、「ダイバーシティ・マネジメントとは女性の社会進出」というイメージが強かったようです。その結果日本では、女性労働者にとって働きにくい環境のまま女性を雇用するだけという間違った認識のマネジメントが広がってしまいました。

昨今、働き方改革や女性活躍推進法などが施行された影響で職場環境や考え方がようやく改善されつつありますが、多様化する働き方のニーズに、企業認識や国の制度が追いついていない状態といえます。

本来、ダイバーシティとは性別だけではなく、国籍・人種・年齢・宗教・障がいの有無・ライフスタイルや価値観など、さまざまな違いのことを指します。また、働く場所や時間、雇用形態などもダイバーシティに含まれます。少子高齢化による労働人口の減少やグローバル化などにより、企業にはダイバーシティの受け入れが迫られているのです。

日本も欧米諸国に続き、ダイバーシティ・マネジメントに積極的に取り組むべき時がきているといえるでしょう。早急なダイバーシティ・マネジメントの社会的理解が求められます。

 

 

ダイバーシティ・マネジメント導入のメリット

ダイバーシティ・マネジメントを導入することで、企業にも従業員にもさまざまなメリットがあると考えられます。代表的なメリットをいくつかご紹介しましょう。

 

優秀な人材の確保

少子高齢化の影響により労働人口が減少し、働き手不足が深刻な問題となっている企業も少なくありません。雇用形態や働く場所・時間などの多様性を受け入れることで、何らかの事情で仕事を離れざるを得なかった優秀な人材を確保することができます。

 

従業員満足度・企業イメージの向上

企業が従業員の多様性を認めるということは、従業員の仕事に対する意識にも反映されると考えられます。従業員にとって企業から理解され受け入れられているという認識は、安心感や信頼感につながるため、能力以上の力が発揮できる様になるかもしれません。

また、従業員の満足度向上は業績アップにつながる可能性があるほか、外部からの企業イメージ向上にもつながると考えられます。

 

ビジネスチャンスが拡大

多様性のある従業員が集まれば、それだけたくさんの価値観や考え方を確保できるということになります。さまざまなアイデアや発想により、多様化する顧客のニーズに柔軟に応えられたり、問題の早期解決につながったりと、多彩なメリットが得られるでしょう。

 

ハラスメントの抑制

企業のダイバーシティ・マネジメントの考えが従業員にも伝われば、従業員同士もお互いを認め、尊重できる様になるはずです。そうなれば、セクシャルハラスメントやパワーハラスメントなど、職場で発生しがちなハラスメントの抑制につながるでしょう。

 

 

ダイバーシティ・マネジメントの成功のコツは?

企業がダイバーシティ・マネジメントを導入し、成功させるためにはいくつか押さえておくべきポイントがあります。

 

従業員の理解を得る

ダイバーシティ・マネジメントを成功させるためには、まずは経営側の意思や考えをしっかり従業員に理解してもらう必要があります。ただ多様な人材を雇用するだけではダイバーシティ・マネジメントは成功しません。会社の経営戦略に合った多様性を取り入れ、全従業員の理解を得て実践してもらうことで醸成していくものなのです。

 

従業員同士のコミュニケーションの場を作る

ダイバーシティ・マネジメントを導入するということは、さまざまな考え方や価値観を持つ方が集まるということです。通常、人間は自分とは異なる考えの方との交流は避ける傾向があるため、従業員同士が積極的にコミュニケーションできる場がなければ意思疎通がうまくいかなくなる可能性があります。ダイバーシティ・マネジメントを導入する際は、これまで以上に密なコミュニケーションが必要になることを心得ておきましょう。

 

多様な働き方への対応

雇用形態や働く時間、場所など、従業員それぞれのニーズに応えるために、さまざまなルール変更や環境整備が必要になると考えられます。外国人を採用する際は、その国や宗教の文化・風習を理解し、それに合わせた対策も採っておく必要があります。

また、一人ひとりの働き方の条件に合わせてそれぞれ異なる評価を与えることも大切です。異なる条件に対し評価が一律では、従業員の不満や不信感につながってしまうと考えられます。

 

ダイバーシティ・マネジメントは、今まさにマネジメント転換期を迎えている日本企業に必要不可欠といえるでしょう。従業員のダイバーシティを受け入れ尊重することは、従業員のやる気や活気を引き出す効果があると考えられます。従業員一人ひとりの能力を最大限に引き出し、活用することがこれからのビジネスシーンには必要です。これからますます多様化すると考えられる消費者のニーズに応えるためにも、多様な価値観を持つ従業員とともにビジネスを行っていく必要があるのではないでしょうか。

 

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