不動産売却の税金は高い?種類と納税の注意点

2020.02.13スタッフブログ
Pocket

不動産は、購入する際も売却する際も税金がかかってしまいます。不動産売却額によっては税金も高額になる可能性もあるため、税金についてしっかり理解しておくことが大切です。不動産の売却に伴う税金は、売るタイミングや売却方法などによって大きく変動します。減税が期待できる特例などもあるため、計画的な売却がおすすめです。今回は、不動産売却に伴う税金の基礎知識をご紹介します。

電卓

 

不動産売却の税金の種類

不動産を売却するとさまざまな税金がかかります。戸建て・マンション・土地など、不動産の種類や売却の金額などによって税額に差はありますが、かかる税金の種類は大きな違いはありません。

 

登録免許税

登録免許税は、不動産登記の名義が変更になる際にかかる税金です。法律では売主と買主が連帯して納税義務を負うと定められています。「所有権移転や抵当権設定時の登記費用」を買主が、「ローン残債がある際の抵当権抹消登記費用」を売主が納めるのが一般的です。

税額は不動産1個につき1,000円ですが、一戸建てなどの場合は土地と建物それぞれカウントされるため2,000円になります。個人でも手続きすることはできますが、司法書士に依頼した場合はその報酬分も負担することになります。

 

印紙税

不動産売買契約書には、契約金額に応じて収入印紙を貼付しなければなりません。売主と買主それぞれが売買契約書を所有するため2通分必要になりますが、それぞれの印紙代は各々が負担するのが一般的です。

印紙税額は不動産の売買価格によって変わります。一般的な家やマンションが500万円~1億円で売却されると考えると、印紙税は5,000円~3万円かかることになります。

 

不動産譲渡所得税・住民税

これらは、不動産の売却で利益が出た場合にのみ支払う税金です。売却価格が購入価格より安かった場合など、売って損してしまった場合は支払う必要はありません。不動産売却でかかる税金の中でもっとも高額になる可能性が高いものですが、さまざまな条件を満たせば減税できる場合もあります。

 

課税譲渡所得はどうやって求める?

課税譲渡所得に税率をかけると、税額が求められます。課税譲渡所得とは、譲渡所得から特別控除を差し引いた後の所得を指します。課税譲渡所得を求めるために、まずは譲渡所得を算出しましょう。不動産の売却金額から購入金額と売却のための諸費用を差し引いたものが譲渡所得です。計算式は以下のとおりです。

譲渡所得=譲渡価額―取得費―譲渡費用
課税譲渡所得=譲渡所得―特別控除
税額=課税譲渡所得×税率(所得税・住民税)

 

課税譲渡所得の求め方の詳細

課税譲渡所得を求めるための、それぞれの用語を詳しくご説明します。

 

◇譲渡価額

譲渡価額とは、不動産が売却された金額に、固定資産税と都市計画税の清算金を足したものです。固定資産税と都市計画税は、毎年1月1日にその時点での所有者が1年分の税金を支払うことになっています。そのため年の途中で売買が行われた場合は、その後の期間分を買主が売主に支払うのが一般的です。

 

◇取得費

取得費とは、不動産を購入した際の金額と仲介手数料などの諸費用を足したものです。購入金額が分からない場合などは、譲渡価額の5%になります。なお、建物の場合は所有年数に応じて減価償却されます。

 

◇譲渡費用

譲渡費用とは、仲介手数料や印紙代など、不動産を売却するために要した費用のことです。買主を募集するための広告費や測量費、売却するうえで発生した立ち退き料や取り壊し費用などもこれに含みます。

 

◇特別控除

「移住用財産の3,000万円特別控除」を代表とする特別控除を指します。条件を満たせば大幅な減税が期待できるため、売却を考えている場合はしっかり確認しましょう。

 

税率について

譲渡所得税の税率は、不動産の所有期間によって大きく異なるため注意が必要です。基準は、所有期間が5年を超えているかどうかです。購入してから売却するまでの期間ではなく、売却する年の1月1日時点で所有期間が5年を超えているかどうかで判断されます。

所有期間が5年を超えている場合は長期譲渡所得と分類され、所得税15%と住民税5%、合計20%の税率がかけられます。

一方、5年以下の場合は短期譲渡所得と分類され、所得税30%、住民税9%と、税額が大幅にアップしてしまうため注意しましょう。相続で親の不動産を引き継いだ場合は、親が所有していた期間も引き継ぐ形になります。

 

減価償却費はどうやって求める?

取得費を求める際の減価償却費の求め方を説明します。減価償却とは、簡単に説明すると経年劣化によって下がった分の価値を差し引くことです。不動産売却において土地は経年によって価値が下がるということがないため、減価償却の対象となるのは建物のみです。

減価償却費は、定められた償却率と計算式で算出することができます。居住用の建物の減価償却費の計算式は以下のとおりです。

減価償却費=建物の取得価額×0.9×(法定耐用年数×1.5の償却率)×経過年数

経過年数は、6カ月以上の端数は1年と計算し、6カ月未満は切り捨てます。法定耐用年数とその1.5倍の償却率は建物構造の種類などによって変わり、一番償却率の低い鉄骨鉄筋コンクリート造で0.015、一番高い木造モルタル造で0.034となります。

例として購入時5,000万円のコンクリート建築が築年数8年だった場合の減価償却費を計算してみましょう。計算式は以下の様になります。

減価償却費=5,000万円×0.9×0.015×8年=540万円

この場合、取得費は購入価格の5,000万円から540万円を引いて、4,460万円となります。

 

納税の注意点

不動産譲渡所得税と住民税は、納税のタイミングが異なるため注意が必要です。所得税は、不動産を売却した翌年の3月15日までの確定申告で支払います。一方、住民税は、所得税支払いから約3カ月後の6月から支払いが可能になります。微妙にタイムラグがあるため、納め忘れのないよう気をつけましょう。

また、不動産譲渡所得税と住民税は、給与所得などとは別で課される「分離課税」という税金です。分離課税は、ほかの所得と合わせたり相殺させたりすることはできません。不動産の売却に伴い利益が出て税金が発生した場合は、サラリーマンでも年末調整とは別に確定申告をする必要があります。

 

減税が期待できる特例について

不動産売却に伴う税金にはさまざまな特例があり、一定の条件さえ満たしている場合は大幅な減税が期待できます。代表的な特例をご紹介します。

 

居住用財産の3,000万円特別控除の特例

持ち家を売却した場合、所有期間に関わらず譲渡所得から最高で3,000万円の特別控除が受けられます。譲渡所得が3,000万円以下の場合、この特例が適用されれば、譲渡所得税を全額支払わずに済みます。

 

10年超所有軽減税率の特例

譲渡した年の1月1日時点で所有期間が10年以上だった場合、課税譲渡所得のうち6,000万円までの税率が軽減されます。ただしこの特例は、実際に居住している持ち家を売却する場合にのみ受けられます。所有期間が10年を超えていても、住民票だけ移して実際には住んでいなかったり別荘として使用していたりした場合は適用されません。

 

不動産は売る場合にもさまざまな税金がかかってしまうため、売却のタイミングや税金の計算などしっかりシミュレーションしておくことが大切です。今回ご紹介した以外にも特例はあるほか、不動産の種類や相続であるかにもよって税額が大きく変わってきます。素人目で判断が難しい場合は、税理士や税務署、不動産会社などに相談してみましょう。

Pocket

The following two tabs change content below.

電話代行サービス株式会社広報部

お問い合わせ