コールセンターにおけるトラブルシューティング

更新日:2023.05.30コールセンター

コールセンターで使用される電話

思いがけぬトラブルが発生した時、人はパニックを起こしやすいものです。通常業務では努めて冷静なオペレーターでも、お客様から予想外の言葉を投げられたり、不規則な態度を取られたりすると、どう対応してよいか分からなくなることも。今回は、コールセンターでありがちなトラブル例をご紹介するとともに、具体的な対処法についてもご説明します

困った!コールセンターでのトラブル解決法

お客様の方言がキツくて理解できない!

コールセンターには、全国のお客様から電話が入ってきます。北は北海道から南は沖縄まで、全国47都道府県に住まわれるお客様が対象。電話口からは地域特有の方言が飛び出ることも珍しくありません

九州弁を話されるお客様に対し、九州出身のオペレーターであれば、それほど対応には困らないかもしれません。しかし、それ以外の出身者の方が九州の方言をスムーズに理解できるでしょうか?

福岡県在住・65歳女性からのお電話

「うちのお父さんが使いよったパソコンばってん、ここんとこ調子のわるかごたけん、直すにはどげんしたらよかかちいいよらす。どげんすっとよかろうか?」

先の内容を標準語に訳すと、次の様になります。

「夫の使うパソコンですけど、ここ最近調子が悪いみたいで、修理するにはどうすればよいかと悩んでいます。パソコンの修理サービスについて教えてくれませんか?」

お客様も、困らせようと思ってわざと方言で話してこられるわけではありません。ずっと地元に住んでいらっしゃる方は、標準語を話す機会がないため、コールセンターにかけてくる電話でも方言が出てしまうのです。

調子が悪いパソコン

クッション言葉をうまく使いながら、「聞き取れません」と正直に伝える

方言は、地元の人でしか分からないものです。いくら理解に努めようとがんばってもほとんど不可能ですので、はやめに分からないことを正直に伝えて下さい。分からないまま適当に話を聞いて対処すると、後々トラブルの原因になってしまいます。

その際、ストレートにいうのではなく、「申し訳ありません。九州の人間ではないので、言葉の意味が分かりかねる状態です。こちらが正確に理解して適切な回答をさせていただくためにも、お手数ですが、標準語で話していただけますでしょうか?」というふうに、クッション言葉をうまく使いながら、丁寧に説明することが大切です。詳細については「言葉に添えるクッションってなに?」で解説しています。

クレーマーにはどう対応する?

コールセンターには、さまざまなクレームが入ってきます。コールセンター側に落ち度があるものももちろんありますが、中にはお客様が勘違いされているケースや、根拠のない主張もあります。ただし、どんな内容のクレームでも基本的にはおわびして理解を得られる様に、冷静に対応します。

しかし、無理難題を押しつける問題客も存在します。どんなに丁寧に対応しても難癖を付ける“クレーマー”に対しては、どの様な対応が望ましいのでしょうか?以下、例文をご紹介します。

お客様「お前のところで買ったパソコン、何だか調子悪いぞ。どうしてくれるんだ」
オペレーター「申し訳ございません。どの様に悪いのか、状況を詳しく教えていただけないでしょうか?」
お客様「そっちで調べろよ!○○ってパソコンだ。できなければすぐに返金しろ」
オペレーター「それでは、こちらのほうで製品の確認をいたしますのでお客様のお名前と連絡先を教えていただけますか?」
お客様「何でそんなこと聞かれなきゃいけないんだ」
オペレーター「申し訳ありません。適切に回答するためにも、必要な情報ですのでご協力お願いいたします」
お客様「うるせえ!とにかく金返せるかどうかだけ答えろ!」
オペレーター「申し訳ございません。今すぐのご返答はできかねます。こちらで状況をお調べし、確認したうえで対応させていただきますので、しばらくお時間をいただけないでしょうか?」

どんなに一方的に主張されても、努めて冷静に対応し、必要な情報はきちんと聞き出す姿勢が大切です。過去に『クレーム対応を任された。そんな素人の方には』や『クレーム対応をステップポイントで紹介』を投稿しておりますので、参考までにご覧下さい。

いくら丁寧に説明しても理解してくれない、電話を切ってくれない場合は、無理に対応を続けず、現場のリーダーに委ねましょう。

風を引いて喉が痛い時のケア

声で仕事をするオペレーターにとって、風邪によるのどの痛みは絶対に避けたところ。万が一のどの痛みを抱えながらオペレーションに臨む場合は、外出先でも手軽にケアできる方法を取り入れましょう。

外出先で簡単にできるケア方法は、のど飴をなめる、のどによい食べ物を食べるなどです。のど飴は基本的に食品というカテゴリーですが、医薬品や医薬部外品タイプもあります。どんなタイプが適切かは症状や体質、のどを痛めた原因にもよりますので、ドラッグストアで相談してみて下さい。

また、のどをケアできる食べ物としておすすめは、「大根」「ねぎ」「はちみつ」「しょうが」「レモン」などの食材が入った食べ物。飲物は紅茶や緑茶、ココアなどがよいでしょう。和食や韓国料理には、これらの食材が多く使われている様ですので、参考にして下さい。

レモンが入った紅茶

トラブルに見舞われても、慌てず冷静に対応を!

上記で挙げた様なトラブルが起きても、慌てず冷静に対応する姿勢がオペレーターには望まれます。ありがちなトラブル事例と対処方法を想定し、シミュレーションする訓練を積めば、いざという時落ち着いて対応できるでしょう。多くの場合、電話をかけてこられるお客様は問題のない方ばかりです。マナーを守って、丁寧な受け答えを心がければ、喜ばれ、感謝もされます。辛い思いをした時は、お客様に感謝されていることを励みにがんばって下さい。

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