発声練習で電話オペレーションは変わる!

更新日:2023.05.31スタッフブログ

明るい電話対応をする人

電話で話すと、人間の声はいつも通りに聞こえません。電話機を通した声は普段より聞き取りにくくなる傾向があり、オペレーション業務の場合、声の大小、高低、発音を意識することが大切です。そこで今回は、電話機を使った時に声が変化してしまう理由とともに、通話時に注意したいポイントや効果的な発声練習の方法をご説明します

声の出し方でオペレーションを改善しよう

電話で話す時の人間の声の特徴

電話で話すと、家族や友人との会話でも普段とは違った声に聞こえることが少なくありません。電話機を通すと声の印象が変わる理由は、主に2種類あります。

固定電話は周波数が狭い

固定電話の場合、同じ人の声でも直接に聞いた時と異なって聞こえる理由は周波数の帯域が狭いためです。
もともと人間の耳は、20Hz~20000Hz程度の周波数を聞き取れます(加齢により、徐々に聞こえる範囲は狭くなります)。しかし、固定電話が対応している帯域は、300Hz~3400Hzの範囲に過ぎません。一部の低音域とかなり広範囲の高音域は聞こえていないわけです。人間は年齢とともに声が低くなるので、高音域が伝わりにくい固定電話では若い人ほど実際より年長者に間違われやすいといわれています。
ただし、固定電話など有線端末であれば声の波形は変化しないので、イントネーションなどの特徴は失われません。

携帯電話は音声を信号化

携帯電話は固定電話と異なり無線端末のため、少し事情が異なります。携帯端末を使った時に声が違うと感じる理由は、話している人の音声が信号化されているためです。携帯電話の声は、波形をそのまま伝えられません。その代わり信号化されたものに近い音声が機械的に合成されるので、向かい合って話している時とは違った印象を受けるわけです。
同時に、周波数もまだ人間本来の範囲には達していません。最近は50Hz~14400Hzまで利用可能になっていますが、それより高音は伝わらないままです。携帯電話による会話では声が置き換えられるうえ、周波数の帯域も制限されるので、こもって聞こえることが多いという特徴を持っています。

声の大小、高低それぞれの違い

電話の声は有線と無線ともに高音域がカットされ低くこもる傾向があるので、電話オペレーションでは声の大小高低いずれにも配慮が必要です

声の大小

電話でなくても声がこもれば聞こえにくくなるので、オペレーターは声のボリュームを大きくすることが望まれます。
声量を上げるために意識したい要素のひとつが、「口のかたち」です。口を「縦にあける」というイメージを持つと、大きく広げられます。とくに「あ」と発音する時は、人差し指から薬指まで入るくらいあければ音が明確になるといわれています。

大きくあけた口

しかし、ただ大声を出せばよいというわけではありません。あまり大きな声は威圧的に感じられる可能性があり、職場も騒々しくなるので注意しましょう。

声の高低

低い声は高い声より聞き取りにくいだけでなく暗い印象を与える恐れもあるので、電話オペレーションでは努めて声のトーンも上げたほうが賢明です。
高い声で話すといっても決して無理する必要はなく、一般的には地声より1~2段階くらい高くすれば十分といわれています。その際、口角を上げることも心がけるとよいかもしれません。声が口のなかでよく響き、明るい印象を与えやすくなるためです。
ただし、低い声は「落ち着いている」と思われる場合もあります。高い声が不評であった時などは、低めの声を混ぜると好印象を持たれるかもしれません。

美声トレーニングの方法

電話越しでも聞き取りやすい声で話すためには、日頃の努力が欠かせないでしょう。滑舌をよくするための発声練習とともに、声量を保つ方法として腹式呼吸の習得も不可欠といわれています。

発声練習

発声練習する際に注意したいポイントは、唇と舌の動きです。唇をしっかり動かせると口も大きくあけられる様になり、舌が滑らかに動けば発声する音の調整が容易になります。
唇のトレーニングでは、「パ」の発音を繰り返します。この音を発する時は、唇をたくさん動かす必要があるためです。舌の動きは、「タ」と「カ」によって鍛えられます。前者では舌を前に出し、後者では逆に後へ引っ込めることを意識します。
いずれも、しっかり動かせているほど効果的です。自宅や職場で練習する際は、ぜひ鏡で動きを確認しながら練習して下さい。

腹式呼吸の練習

腹式呼吸は、まず息を吐くところからはじめます。ゆっくり、息が続かなくなるまで我慢して吐き続けましょう。もう吐き出せないほどになったら、吸い込みます。この際、呼吸は口から吐いて鼻から吸い、肺ではなくお腹をふくらませます。

この呼吸方法では、姿勢もトレーニングの効果を左右する大切な要素です。背中を丸めてしまうとお腹は圧迫され、うまく空気が運び込まれません。練習の効果を高めるためには、きちんと背筋を伸ばす必要があります。立っていなくても問題ないので、自宅であれば寝ころびながら練習できます。

口全体の動きをしっかり鍛え、腹式呼吸を身につけておけば終業時間まで息を乱さず業務に励めるでしょう。はっきりした声で話し続けられるので、きっとお客様にも喜んでもらえるはずです。

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