コールセンター。引き継ぎや事前準備について

更新日:2022.05.06コールセンター

コールセンターのオペレーター

コールセンターの仕事は、ただ電話を受け付けるだけではありません。適切なお客さま対応を実現するため、引き継ぎなどの事前準備を済ませてから業務を開始します。業務内容は、実際の電話対応から事後処理、各種の引き継ぎクライアントへの報告など多岐にわたります。それぞれの業務も単純作業の繰り返しではなく、用件に応じた柔軟性が欠かせません。そこで今回は、コールセンター代行業者における内情を知るための一助として、オペレーター業務の一般的な1日の流れについてご紹介します。

一般的なオペレーターの1日をご紹介

業務の引き継ぎ

多くの職場では朝礼などの際、業務の引き継ぎが行われます。通常は、全体に関わる業務状況の問題点や、その課題をふまえた当日の目標および注意事項についてスタッフに知らされます。全員が情報を共有することで、職場全体は一体感を持って作業に臨めるわけです。

応答率の低下が目立っていれば原因と考えられる要素が指摘され、改善点とともに具体的な数値目標も示されます。基本的にすべての通話内容はチェックされるので、言葉使いが乱れがちであれば、スタッフ全体に向けて注意が促されます。

各オペレーターは、個別案件についても引き継ぎ事項の確認が欠かせません。電話の用件によっては1回の対応だけでは解決せず、自分の勤務時間中に改めて連絡が入る可能性もあるためです。進捗状況を把握しておけば、電話の相手に同じ説明を繰り返し求めなくて済むので、スムーズに会話を進められます。

丁寧で細やかな電話対応を心がければ、お客さまには喜んでもらえるでしょう。顧客満足度の向上を実現するために、業務の引き継ぎは怠れません。

インバウンド業務の基本的なお客さま対応

一通りの引き継ぎが終わったら、業務開始です。コールセンターの仕事は大まかにインバウンドアウトバウンドに分かれますが、お客さまからの問い合わせなどに対応する場合はインバウンドに当たります

電話に着信があったら受話器を取り、最初にこちらの会社名や部署を名乗ります。次に、相手の所属・氏名・用件など必要事項を確認します。担当社員への取り次ぎであれば伝達内容を聞き、折り返しの連絡を求められたら希望する時間帯や連絡先の電話番号なども教えてもらいます。間違えているとトラブルになるので、復唱による再確認は必須です。

商品などの問い合わせの場合、お客さまが質問内容を明確に伝えられるとは限りません。上手な説明でなくても辛抱強く耳を傾け、分かりやすい表現に言い換えるなど、工夫しながら質問の意図を突き止めます。また相手が遠慮しているかもしれないので、資料の送付を希望するかなどオペレーターから問いかける場合もあります。

通話が終了したら丁寧に受話器を戻しますが、まだ作業は完了しません。通話内容の概要をパソコンなどに記録するとともに、クライアントからの指示があれば規定のフォーマットにしたがって各種の顧客情報など必要事項も入力します。

顧客情報を入力するオペレーター

解決困難な問題に直面したら速やかに報告

電話の用件によっては、担当したオペレーターの手に負えなくなる事態が起こることも。その時はスーパーバイザーに報告し、どの様に対処するか指示を仰ぎます。

一般的に、各種の問い合わせ窓口には対応マニュアルが用意されますが、どんな質問にも適切に受け答えできる保証はありません。高度な専門知識が要求されるなどマニュアルに沿った対応が難しい場合、お客さまに誤った情報を提供しないために、担当者は回答を控えるのが得策です。スーパーバイザーに判断を委ね、必要があればクライアントの専門部署に業務を引き継いでもらいます。

クレームを受けた際、時にはオペレーターの意図に反して問題が肥大化することもあります。それでも担当者は、相手に誤った認識を与えないよう慎重に対応しなければいけません。自分ひとりで考えていても解決の糸口が見つからないと判断したら、他のスタッフにも協力を求めます。

何かトラブルに見舞われても、コールセンターは常に速やかな対応が望まれるため、長々と迷っている余裕はありません。オペレーターはひとりで問題を抱え込まず、周囲のサポートに頼りながら事態の収拾に努めます。

業務終了。最後は、引き継ぎとクライアントへの報告

きれいに片付けられたブース

業務終了時には、次の担当者への引き継ぎとクライアントへの報告が待っています。これらを適切に処理しておくと、その後の業務は円滑になり、クライアントからの信頼獲得にもつながるでしょう。

引き継ぐ時には、確認するスタッフへの配慮が必要です。丁寧に伝えたいと思っても、あまり文面が長いと読むのに時間がかかり、細かい内容が頭に残らない恐れがあります。きちんと要点を理解してもらうために、最小限の情報について手短に表現して引き継ぎます。

クライアントへの報告は基本的に相手側のニーズに合わせるため、すべての通話内容を通知するわけではありません。いたずら電話やまちがい電話の有無などについては、報告内容に含めるかどうか要望に応じて取捨選択します。

これらの手続きを済ませたら、1日の仕事は終わりです。業務を引き継ぐスタッフのために、自分が使用したブースはきれいに片付けることも大切です。

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