「電話をしてくる人とは仕事しちゃダメ?」著名人の言葉に見るビジネス電話の価値

更新日:2022.05.06スタッフブログ

タイミングが悪い時にかかってくる電話

今回は、元ライブドア社長・堀江貴文氏が言い放った“電話をしてくる人とは仕事をするな”という言葉から、ビジネスシーンにおける電話について考えてみたいと思います。

堀江貴文氏「電話してくる人とは仕事するな」

この言葉がネット上で物議を醸したとのことですが、堀江氏の真意はどこにあるのでしょうか?元記事を参考にしながら見ていくことにしましょう。

ビジネスに電話は不要?言葉の意味を考える

堀江貴文氏の「電話をしてくる人間とは仕事するな」が大炎上

堀江貴文氏といえば、若くしてネット検索エンジン大手「ライブドア」を設立した“IT業界の風雲児”として知られます。フリーの実業家となった現在も、鋭い洞察力と、歯に衣着せぬ言動で世間をたびたび騒がせ、その影響力は依然大きいものがあります。

さて、堀江氏の例のセリフですが、これは『東洋経済オンライン』で受けたインタビュー記事に掲載されたものです。その記事で堀江氏は何を語ったのか、簡潔に内容をまとめると次の様になります。

  • 電話は、人の時間を奪う有害なツールでしかない
  • 電話に出ることで、貴重な時間を奪われてしまう
  • 無駄な電話に出るくらいなら、ネットで必要な情報を検索するなど別の時間に使う
  • 他人の電話に出た瞬間、その人は他人の時間の中で生きることになる
  • 他人の時間で生きることは、自分の人生に対して失礼ではないか
  • ワクワクする時間を増やすためには、つまらないことで費やす時間を極力減らすべきだ

上の要点を読めば分かる通り、堀江氏の見解はかなり先鋭的で、ビジネス現場で電話をよく利用する人は反発したくなるかもしれません。堀江氏は、大抵の電話はメールやチャットで伝えれば済む内容で、わざわざ電話する必要も価値もないと説きます。突然かかってきた電話によって、目の前の仕事をする時間も集中力も奪われてしまう。これは自分にとっても会社にとっても大きなマイナスであり、だから、「電話をかけてくる様な人とは仕事をするな」とのことらしいです。

西村ひろゆき氏との対談で…

前段で紹介した堀江氏のインタビュー記事が反響を呼び、その多くが批判的な内容だったといいます。それを受け、堀江氏は西村ひろゆき氏(掲示板サイト『2ちゃんねる』元管理人)との対談の中で、釈明するどころか、念を押すかたちで、「電話なんか絶対に出ない」と言い切っています。
『ホリエモンの“電話してくる人とは仕事するな”炎上騒動でひろゆきと語る 「効率も悪いし拒否したほうが幸せ」な理由』
参照元「http://wpb.shueisha.co.jp/2017/07/08/87468/2/」

この対談の中で、ふたりは「SNSツールがこれほど発達してきているのに、日本のビジネスマンはなぜ電話という手段にこだわるのか」というテーマで意見を述べ合っています。ふたりの話を総合すると、「ほとんどの伝達事項はメールかLINEで済ませられる。非効率でしかない電話は拒否すべきだ」ということですが、本当に電話は“百害あって一利なし”の代物になってしまったのでしょうか?

堀江氏に賛同する立場を見せる西村氏ですが、一方で「長時間圏外の場所に行くことが分かっていて、急いで状況説明したい時とか、相手の返答を待っている時間がない時とかは、手短に説明できる電話のほうが便利ですよね」と、その利点を述べるなど、一定の価値も認めています。

ビジネスにおける“電話”とは?

ここで、ビジネスシーンにおける“電話”の意義について考えてみましょう。
企業が行う新入社員向けのビジネスマナー研修。そこでは、電話口での挨拶や話し方、取り次ぎ方、あるいはクレームへの対処方法など、一通りの電話応対方法を身につけるための講習が行われます。なぜ、ビジネスマナー研修の中で電話応対を学ぶ必要があるのか?それは、電話を取る人間が、その社を代表して受け答えする必要があるからです。

電話をかけてくる相手(クライアント・取引先・個人の顧客・一般ユーザーなど)は、電話に出たスタッフの声や話し方、態度を通じて、その社の印象やイメージを自分の中で育んでいきます。つまり、そのスタッフの電話のレベルから会社の信用度を推し量るわけです。ここで水準の低い応対をしてしまえば、相手の心はその会社からたちまち離れてしまい、別の会社のクライアント・取引先・お客様へと移行してしまうかもしれません。

ビジネス現場において、電話の価値がないかどうか、人それぞれの意見があると思います。しかし、現状の日本社会において、電話の必要性を感じている人がまだまだ多いという事実は、しっかりと直視する必要があるでしょう。

電話をかける時は、相手の気持ちに立って!

電話が必要でないかどうかはともかく、堀江氏のいわんとすることは、「無神経にかかってくる電話で貴重な時間を奪われるのはもったいない」ということ。確かに、電話は自分の意に反してかかってくることは多いでしょう。たとえ重要な内容の電話でも、通話する間、相手の時間を使わせてもらうのは確かです。ビジネスマンは、そのことをどれだけ意識して電話をかけているか、振り返って考えてみることも必要ではないでしょうか。

相手に「無駄な時間」といわせないためにも、5W1Hをきちんとまとめ、なおかつ手短に伝える工夫が大切です。そして、なぜ電話をかけたのか、その必要性がきちんと伝わる様な内容であれば、相手も理解してくれる可能性が高くなります。これはビジネスシーンに限っていえることではありませんが、電話をかける時は、「相手の気持ちに立って話す」ことが大事。そんなビジネスマンがひとりでも多く増えれば、電話の価値はもっと高まるのではないでしょうか。

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